ドラマ部門では『メディア王 ～華麗なる一族～』が、コメディ部門では『一流シェフのファミリーレストラン』が席巻した第75回エミー賞授賞式。1月15日（月）に開催された同イベントではレッドカーペットのドレスや受賞者のスピーチなど様々な注目ポイントがあったが、授賞式の合間に放送された特別CMも話題を集めた。米Hollywood Reporterが伝えている。
監督やレンズも該当エピソードと統一
話題を呼んだのは、米FOXにて放送された授賞式の合間に流れた90秒のコカ・コーラ社のCM。『一流シェフのファミリーレストラン』のシーズン2第6話「フィッシズ」のオマージュとなっているこのCMは「New Guy」というタイトルで、主人公となる新入りの男を演じるのは『一流シェフのファミリーレストラン』で脚本と製作総指揮を務めるレネ・グーベ。彼は恋人（演じるのは「フィッシュズ」でジェシカを演じたサラ・ラモス）の実家を初めて訪ねることになり、カオスな状況にいきなり放り込まれるという内容だ。
元のエピソードを担当したクリストファー・ストーラーがメガホンを取ったこともあり、カーミーたちベルツァット家の忙しなく慌ただしいクリスマスディナーを描いた「フィッシズ」を見事に再現しているこのCM。新入りの男は、自分の身長や、手土産を置く場所、恋人の父親に挨拶する時の握手の仕方などについてあれこれ言われたりと、本編のように登場人物たちの会話が途切れることなく展開。一方、恋人の方は料理を作りすぎる自分の母親に対して感情的になるシーンが描かれるが、これはまさに、ジェイミー・リー・カーティス演じる女家長とアビー・エリオット演じるナタリーのやり取りを模倣したもの。なお、該当エピソードと異なり、CMはハッピーエンド。新入りの彼はなんだかんだいって恋人の家族に温かく迎え入れられ、一緒にソファに座ってテレビを見る。
コカ・コーラ社の担当者は、「『一流シェフのファミリーレストラン』にインスパイアされたCMを、そのエピソードを担当した監督をはじめとした同じ顔ぶれで作ることができたのは、とても有意義な経験でした」とコメント。「見た目や雰囲気を同じものにするため、スタッフは同作の撮影に使ったレンズを金庫から取り出してきました。このレンズが使われた作品は『一流シェフのファミリーレストラン』と『New Guy』だけであり、その結果を世界中の皆さんに見ていただくのが楽しみです。『一流シェフのファミリーレストラン』が（1月7日に発表された）ゴールデン・グローブ賞で7冠を達成した時、テレビ業界において大切なこの夜（エミー賞授賞式）に長いCMを流さなければならないと気が付きました。30秒の短いバージョンではこの壮大なステージ、素晴らしいブランド、クリストファーをはじめとした『一流シェフのファミリーレストラン』チームを正当に評価することはできません」と話している。
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Photo:『一流シェフのファミリーレストラン』© 2023 Disney and its related entities
