『バービー』や『バック・トゥ・ザ・フューチャー』も！？国によっては上映禁止の映画

世界的に大ヒットした映画でも、そのストーリーやジャンル、テーマが宗教や政治的信条に反するかもしれないと判断されることがある。今回は、さまざまな理由で劇場上映が禁止された映画とその理由、禁止にした国をご紹介。（米Screen Rantより）

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『サウスパーク／無修正映画版』(1999年)

禁止にした国：イラク

『サウスパーク』最も成功している大人向けアニメ番組のひとつで、1999年には映画化もされた。映画では、スタン、カイル、カートマン、ケニーの4人は、カナダの下ネタお笑いコンビ「テレンス・フィリップ」の映画に影響され、下品な言葉を使い始める。これを見たカイルの母親率いる保護者たちはカナダを糾弾。アメリカはカナダに宣戦布告することに。子どもたちはテレンスとフィリップを救い、事態を収拾しようとする。

『サウスパーク／無修正映画版』はストーリー、パロディ、キャッチーなサウンドトラックが評価された。しかし、イラクではサダム（サッダーム）・フセイン大統領がサタン（悪魔）と交際しているという設定が描かれたために上映禁止に。

ちなみに、フセインが逮捕された際には、米海軍が彼にこの映画を繰り返し見せていたなんていう噂もある。この噂の真偽は確認されていないが、番組のクリエイターのトレイ・パーカーとマット・ストーンは後に、米海兵隊からフセインのサイン入り写真を受け取っている（Telegraphより）。

『サウスパーク／無修正映画版』はU-NEXT、Amazon Prime Video（レンタル）などで配信中。

セレブも本人役で出演！おバカで過激だけど、実は大切なことが学べる大人向けアニメ『サウスパーク』

『ザ・シンプソンズ』をはじめ様々なアニメが作られてきたアメリカ。そこで長く愛されてきた作品の一つが、1997年に米Comedy Centralでスタートした『サウスパーク』だ。2023年3月までに26シーズン、通算300話以上が放送されており、30シーズンまで制作されることがすでに決まっている。 『...

『ダ・ヴィンチ・コード』(2006年)

禁止にした国：ソロモン諸島

ダン・ブラウンの世界的ベストセラー小説を映画化した『ダ・ヴィンチ・コード』。ルーヴル美術館の学芸員が殺害された事件の第一容疑者でハーバード大学教授のロバート・ラングドンをトム・ハンクスが演じる。暗号解読官ソフィー・ヌヴー（オドレイ・トトゥ）の助けを借りてルーヴルから抜け出したラングドンは、汚名を晴らすために聖杯を探すことに。そして、ダ・ヴィンチの有名な絵画の中に重要な手がかりを見つける――。

この映画は歴史上の出来事や人物をフィクションとして描いたことで物議を醸した。その中でも、ソロモン諸島では同国のキリスト教信仰を脅かすとして、2006年に上映禁止が決定された。

『ダ・ヴィンチ・コード』はU-NEXT、Amazon Prime Video（レンタル）などで配信中。

『バービー』(2023年)

禁止にした国：ベトナム

世界一有名な人形の世界をユーモラスかつエモーショナルに表現したグレタ・ガーウィグ監督の『バービー』。自らに起こる異変の原因を探るために恋人のケン（ライアン・ゴズリング）とともに人間世界に飛び出すバービー（マーゴット・ロビー）の大冒険を描く。

『バービー』は批評家や観客から高く評価された一方で、中国が南シナ海の領有権を主張する「九段線」のようなものが描かれた世界地図が登場するため、ベトナムでは上映禁止となった。配給会社のワーナー・ブラザースは後に声明を発表し、使用した世界地図に悪意はなく、政治的主張もないとしている。（Varietyより）

『バービー』はU-NEXT（ポイント）、Amazon Prime Video（レンタル）、Hulu（追加料金）などで配信中。

映画『バービー』グレタ・ガーウィグ監督「映画作りのピークを経験した」【インタビュー】

世界で最も有名なファッションドールであるバービーを実写化した映画『バービー』は、8月11日（金）に日本公開！　本作で監督・脚本を務めたグレタ・ガーウィグとプロデューサーのデイビッド・ヘイマンがプロモーションのために来日を果たし、海外ドラマNAVIは二人にインタビューを実施。本作への想いや、主演のマー...

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985年)

禁止にした国：中国

マイケル・J・フォックスとクリストファー・ロイドが共演した1985年公開の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は、科学者の友人であるドク（クリストファー）によって誤ってタイムスリップしてしまったマーティ・マクフライ（マイケル）の奮闘を描くSFコメディ映画。過去で図らずも両親の恋のきっかけを止めてしまったマーティは、自分の未来を救うために両親を再び結びつける方法を探すことになる。後に２本の続編も製作され、最も素晴らしいSF映画のひとつとして今なお支持されている。

しかし、この映画は中国では不適切とみなされた。中国の規制当局によると、この映画の核とも言えるタイムトラベルの概念が「過去の出来事の重要性を無視している」と考えられるのだという（The Atlanticより）。

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は、U-NEXT、Amazon Prime Video（レンタル）、Hulu（追加料金）、Netflixなどで配信中。

（海外ドラマNAVI）