Netflix『サンタクラリータ・ダイエット』がシーズン3で打ち切りとなった理由とは

Netflix製作によるホラー・コメディドラマ『サンタクラリータ・ダイエット』はファンと批評家から大きな人気を博したが、残念ながらシーズン4へ更新されることはなかった。なぜ好評だったシリーズが、シーズン3で打ち切りになってしまったのだろうか?

『サンタクラリータ・ダイエット』はシーズン4に更新されると思いきや…?

本シリーズは、ロサンゼルス郊外サンタクラリータに暮らすシーラが突然“アンデッド(不死者)”になってしまい、夫ジョエルとともに、何とか元の人間に戻る方法を見つけようと奔走し、家族を巻き込んだシーラのドタバタ劇がコメディタッチで描かれる。

シーズン3は大きなクリフハンガーで幕を下ろしたことから、視聴者は番組がシーズン4へ更新されるものと信じていたため、打ち切りの発表には衝撃を受けたようだ。

米Deadlineは、人気が高かった本シリーズがキャンセルとなった理由は、Netflixが適用する“コストプラス”の予算モデルが原因だと指摘している。コストプラスとは、番組の製作費に全コストの30%以上を上乗せてして前払いする仕組みで、番組の人気が出てシーズンを重ねれば、主要キャストの出演料やボーナスは数十万ドルから数百万ドルに膨れ上がり、新シーズンへ更新されるごとに、Netflixが前払いする予算が増加の一報を辿ることになる。さらにスタジオは業者からキャスト、プロデューサーに至るまで、全関係者のバックエンドコストを支払わなければならないことも影響したようだ。

『サンタクラリータ・ダイエット』

Netflixのオリジナルコンテンツ部門で責任者を務めるシンディ・ホランドは、『サンタクラリータ・ダイエット』のキャンセルについて、「様々なことが重なった結果です」と以下のように説明している。「我が社が投資するときは、視聴者数に基づいて投資額を決定します。視聴者がいなければ、期待したほど成果が上がらないものに投資を続ける理由を考えなければなりません。もちろん、批評家の評価も重要ですが、私たちは出来る限り投資額を増やし、投資家の資金を回収することに全力を尽くします。資金は投資家のものであり、私たちのものではありませんから」

その発言から察するところ、『サンタクラリータ・ダイエット』への投資額と利益が見合わなかったことが、主な打ち切りの理由だったようだ。

なお、2019年4月にキャンセルされたシリーズのシーズン4が製作される可能性についてクリエイターのヴィクター・フレスコは、「みんなの都合がつけば、全員がやりたいと思っているんじゃないかな。気持ち的には番組に出演した全員が、何らかのけじめをつけたいと思っているはずです」と述べていた。

『サンタクラリータ・ダイエット』シーズン1~3はNetflixにて独占配信中。 (海外ドラマNAVI)

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