『THE HEAD』Season2、ネタバレありで考察！視聴者が信じたい4人の登場人物は？

世界震撼の心理サバイバル・スリラー『THE HEAD』Season2が、Huluにて独占配信中。7月22日に最終話の配信が始まったばかりの本作を、ネタバレありで考察してみよう。

首〈THE HEAD〉無し死体が物語のはじまり

『THE HEAD』2シーズンはいずれも極限状態の中で”誰を信じれば良いのか？”という究極の選択を迫られながら、肉体的にも精神的にも追い詰められていくサバイバル・スリラーとなっているが、そもそもの事件の発端は、まさにタイトル通り”首〈THE HEAD〉”から始まる。

Season1は南極にある科学研究基地、Season2は太平洋を航海する巨大貨物船を装った秘密研究基地の中で、首の無い死体発見をきっかけに、犯人とその目的を探っていく。

登場人物たちは疑心暗鬼に陥り、互いを疑い、それぞれの過去を暴露したり秘密を知っていく中で、想像もできないような方向へ物語が展開していくというもの。

事件の起こり自体は我々の日常からは離れているものの、描かれていく人間関係などはなかなかリアルで、それもまた視聴者に共感を得る理由だろう。

各シーズン全6話構成で、1話約60分で完結することから、ちょっとした休日のイッキ見にも適しており、ヒヤッとするような展開の連続はこの夏にぴったりの作品だ。

『THE HEAD』考察

なぜマギーは執拗にアーサーを憎むのか？

（Season1ネタバレあり）

本シリーズの見どころの1つは、物語の軸になってくるアーサーとマギーの因縁だろう。生物学界の世界的権威である天才生物学者のアーサー・ワイルド（ジョン・リンチ）と若い女性医師マギー・ミッチェル（キャサリン・オドネリー）はSeason1で、ともに世界を救うという目的に集った南極研究基地での研究チームの一員だった。越冬隊として冬の長い隔離研究期間の間に凄惨な事件が発生。

研究チームのほとんどが死体で発見され、その中でアーサーとマギーの2人だけが生き残って見つかるというものだった。ところが、2人の事件の言い分は大きく食い違っていて、最終的にはマギーの証言のもと、アーサーがすべての事件の犯人として逮捕されてしまうのだが…。実は、すべてがマギーの策略であり、彼女が研究チームへ志願する段階から、アーサーを貶めるための計画的な犯行であり、壮大な復讐だったのだ。

ここで気になるのは、なぜマギーがここまでアーサーを憎むのか、ということだが、実は同じ南極で数年前に亡くなった女性研究員の死の真相が関係しているという驚愕の事実が。死の真相などは是非Season1で確認してほしいのだが、お察しの通り、マギーこそがその女性研究員の実の娘だったのだ。

本作はあくまでも研究チームや船の乗組員のメンバーたちの中で起こる極限の心理戦ではあるものの、マギー視点で見てみると壮大かつ計画的に仕組まれた復讐劇なのである。

Season2でもそれは継続しており、冒頭で刑務所から脱獄し所在のわからない太平洋上の秘密研究基地で研究を続けるアーサーと、その彼を執念深く追い続けるマギーの”因縁”はまだまだ終わらない。Season1で視聴者をもダマし続けたマギーの復讐物語は、どのような結末を迎えるのか!?

そもそもこの連続殺人、そして真犯人の目的とは？

上述の通り、Season1での真犯人の目的は、マギーによるアーサーへの復讐、だったが、実はSeason2ではそれとは別軸で殺人事件が発生している。

Season2の舞台となる太平洋上の巨大貨物船=秘密研究基地は、陸から約2700km離れており誰も助けに来ることができず、また逃げ場もないため、文字通り隔絶された環境下におかれている。

その中で、当初アーサーは1人目の犠牲者であるコワルスキーの首〈THE HEAD〉なし死体が見つかった時こそ、マギーが船に乗っているのではないかと疑ったが、そうではないことが物語の中で分かってきた。ではこの事件がマギーによるアーサーへの復讐ではないとしたら、誰が何の目的でコワルスキーを殺害したのか。

今回は“藻の研究”によって世界を気候変動から救うことが目的になっているが、その研究を盗むための殺害なのか。

ではなぜ“首”まで切り落とす必要があったのか？　もしくは秘密裏に“船外の誰か”と連絡を取っていた人物の策略なのか？　はたまた、やはりマギーが実は船内の誰かと結託し、再びアーサーへの復讐を続けているのか…。

これらに関しては、公式HPでも実施中の〈徹底考察！完全解析ページ〉キャンペーンの中で、すでに本作を楽しんだ皆さんから様々な視点での考察も投稿されており、非常に興味深い内容となっているので、あわせてお楽しみいただきたい。

（海外ドラマNAVI）