ションダ・ライムズ作品のベッドシーンが地上波でも配信でも変わらない理由

米ABCで『グレイズ・アナトミー』や『スキャンダル 託された秘密』などヒット作を連発し、近年ではNetflixで手掛けた『ブリジャートン家』とそのスピンオフ『クイーン・シャーロット ~ブリジャートン家外伝~』も話題を呼んでいるションダ・ライムズ。そんな彼女が得意とするのは美しいベッドシーンの描き方。

外野は気にせず、自分の声に耳を傾ける

配信向けでは、地上波向けよりも規制が緩和されるため、より大胆な描写が可能になり、過激になることが多いが、ライムズの場合は配信向けでも地上波向けでもベッドシーンの描き方を変えることを考えたことはないのだという。

「面白いことに、描き方は別に変えていないの」と、ライムズは米Entertainment Weeklyに語る。「私はちょっと堅物なの。だから私が描くシーンは、私が視聴者にキャラクターの感情や物語を理解してもらいたいと思って描いたもの。“こうやって感じてほしいな”って感じに基本的には執筆しているの」と脚本を書く際の意識を明かした。

ベッドシーンでは出演者が普段の撮影よりもナーバスになることもあるため、ライムズはこうしたシーンで安心感をもたらしてくれるインティマシー・コーディネーターの重要性についても言及。「俳優がやることすべてに居心地良く感じられるように動いてくれるインティマシー・コーディネーターがいてくれることはとても心強い。私はいつも言ってるの。“もし防寒着を着てラブシーンをやりたいなら、そうしましょう。なんとかなるわ”って。演じる側に選択肢がある状況を作ることは、本当に彼らを勇気づけるの」と、ベッドシーンはあくまでも制作側と俳優のコラボレーションであると強調している。

こうして作り上げられた作品の数々は絶えずファンを刺激し、SNSでも活発に話題となってきた。しかし、ライムズはファンの声に影響されて作品作りを行うことはないという。

「ファンのことは気にしないと言っている人として、私はかなり有名だと思う。悪い意味でじゃなくてね。つまり、私が知っている物語を作るための唯一の方法は、その物語の管理人のようになること。だから物語に対するみんなのリアクションといった外部の影響力のすべてを取り入れることはできない。仕事で創造性を発揮する方法を見つけるためには役立たないの」

自分が創り上げたキャラクターたちの想いに耳を傾けること、プロフェッショナルの力を借りること、役者たちとコミュニケーションを密にとること、こうしたプロセスに集中することが、ライムズが導き出したヒット作連発の方程式と言えるかもしれない。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Entertainment Weekly

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