独占日本初放送『SPY CITY ~ベルリン 1961~』を見る前に知っておくべきこと

東西を隔てる壁が建設される直前の時代背景の中で繰り広げられる、スパイドラマ『SPY CITY ~ベルリン 1961~』がスーパー!ドラマTV #海外ドラマ☆エンタメにて2月21日(火)より独占日本初放送される。

『SPY CITY ~ベルリン 1961~』あらすじ

第二次世界大戦後 東西に分断されたベルリンは、それぞれソ連と米・英・仏によって占領統治され冷戦が激化する中、各国のスパイ機関の暗躍の場となっていた。

1960年3月21日、MI6の諜報員フィールディング・スコットはある人物に封筒を渡す任務中、その男に襲われ殺してしまう。彼は同じMI6の諜報員のホールデンだった。事件の真相はうやむやのままフィールディングは服役を免れ、ロンドンで閑職に回されていた。しかし1年後にMI6の上官イアンから再びベルリンでの任務を命じられる。旧友のドイツ人科学者ツィーグラーの亡命の指揮を執り、彼と彼が開発した装置をソ連の支配下にある東ベルリンから脱出させる任務だ。それはミサイルの精度を向上させる画期的なジャイロスコープだった。フィールディングはホールデンの件の終結を条件に引き受ける。フィールディングはツィーグラーと接触し、必ず成功させると安心させたのだが…。

見る前に知っておくべきこと

本作を観るにあたり、第二次世界大戦後のベルリンを取り巻いていた背景について押さえておく必要がある。第二次世界大戦末期、策定されたポツダム協定において、ドイツの非ナチ化と民主化が行なわれるまでの間、ドイツの東部地区はソビエト連邦、北西地区はイギリス、南西地区はアメリカ、西部地区はフランスと、4カ国によって分割占領されることになり、ベルリン地区も4カ国のそれぞれの軍隊によって占領されることになった。1948年6月、西部地区を占領していたアメリカ・イギリス・フランスの3カ国が通貨改革(新通貨のドイツマルク流通)を強行したことにより、反発したソ連のスターリンが同年、西ベルリンへの交通路のすべてを封鎖。これがきっかけとなって、東ドイツはドイツ民主共和国(German Democratic Republic = GDR/DDR)、西ドイツは、ドイツ連邦共和国(Federal Republic of Germany = FRG/BRD)と呼ばれ、ドイツ東西の分断が確定し、分割統治されていたベルリン地区も東西に分断されたのだった。

この後、1961年までは相互の往来が許されていたのだが、西ドイツの自由と繁栄に憧れた東ベルリン国民が次々と西側に脱出したことから、ソ連と東ドイツ政府は共産体制を守るため、1961年8月にベルリンの壁を建設し始めた。1961年上旬のベルリンは、まだ東西間を自由に行き来することができたものの、4カ国による軍隊のほか、KGB(ソ連)、SDECE(フランス、現DGSE)、CIA(アメリカ)、MI6(イギリス)という4つの諜報機関も同時に存在していた。東西ドイツを隔てる壁が建設される直前を舞台にした『SPY CITY ~ベルリン 1961~』は、その4カ国による機密組織が入り乱れていた頃のベルリン、スパイの街=SPY CITYを描いている。

キャスト&スタッフ情報

主人公のフィールディング・スコットを演じるのは、映画『マンマ・ミーア!』シリーズのほか、ドラマシリーズ『プリーチャー』で主演の牧師役を務め、『キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』や『エージェント・カーター』でハワード・スターク役を演じたドミニク・クーパー。次なるジェームズ・ボンドの候補者としても名前が上がっていたことがある彼が、ハマり役でもありイギリスのMI6エージェントに扮している。

さらに、ミヒャエル・ハネケ監督のパルム・ドール受賞作『白いリボン』での演技で数々の賞に輝いたレオニー・ベネシュや、『バーダー・マインホフ 理想の果てに』のヨハンナ・ヴォカレク、『センス8』のロマン・ポルタイユ、『ロア ~奇妙な伝説~』のブライアン・カスペらが脇を固めている。

イアン・フレミングの「カジノ・ロワイヤル」出版から60周年を記念した007の新作小説「Solo(原題)」を執筆した作家でもあり、イギリスのスパイドラマ『Restless(原題)』やショーン・コネリー出演作『グッドマン・イン・アフリカ』、ロバート・ダウニー・Jr.の『チャーリー』などの脚本も担当したウィリアム・ボイドがペンを執っている。監督にはミゲル・アレクサンドル(『スターファイター 未亡人製造機と呼ばれたF-104』)。

放送情報

『SPY CITY ~ベルリン 1961~』(全6話)
2月21日(火)22:00スタートよりスーパー!ドラマTVにて放送スタート
【二カ国語版】毎週火曜日22:00ほか
【字幕版】毎週火曜日24:00ほか

(海外ドラマNAVI)

Photo:『SPY CITY ~ベルリン 1961~』© Odeon Fiction GmbH, MagentaTV, ZDF, Seven Stories LTD, Wilma Film s.r.o.