人気SFドラマ『スター・トレック:ディスカバリー』でスポックを演じ、スピンオフドラマ『Star Trek: Strange New Worlds(原題)』にも出演しているイーサン・ペック。歴代のスポックに負けない存在感を発揮している彼が、そのスピンオフの役作りで思い切ったことをしたようだ
『ディスカバリー』でイーサン扮するスポックが初めて登場したとき、レジェンドのレナード・ニモイや、リブート版映画シリーズでザカリー・クイントが演じたバージョンとはビジュアルが大きく異なり、長めのヘアスタイルと伸び放題の髭が印象的だった。しかし、バルカン星人であるスポックの尖った耳と外側が上がった眉毛は変わらない。
『スター・トレック:ディスカバリー』より
米Varietyのインタビューで特殊メイクを担当するクリス・ブリッジスが、イーサンは『ディスカバリー』に出演し始めた当時、役のために眉毛を剃り落とすことを拒んだとそのビジュアルにまつわる秘話を明かしている。よって、ブリッジスはイーサンをスポックのビジュアルに仕上げるために、毎日2時間を費やしたとのこと。
ところが、スピンオフドラマ『Strange New Worlds』では、U.S.S.エンタープライズ号にジェームズ・T・カーク船長が乗艦する約10年前が舞台となるため、ショーランナーのアキヴァ・ゴールズマンがスポックの容姿に変化を要求。オリジナル版ドラマ『スター・トレック/宇宙大作戦』のパイロット版を思わせるような、スポックを求めたのだという。
イーサンはその点について、「アキヴァ・ゴールズマンは、その方向へ進むことを強く望んでいました。それがより荒っぽくて、それほど論理的ではないスポックを実現するためのミッションだったんです。そして、そのプロセスは僕の耳やヘアスタイル、眉毛に関してなされた多くの決定に大きな影響を与えました」と説明している。
そして、ブリッジスはイーサンに、「眉毛を剃らせてほしい。ワックスで脱毛したり毛根を傷つけない限りは、また生えてくるよ。約束する」と説得し、ついにイーサンの同意を得たとのこと。その結果、それまで2時間かかっていた特殊メイクが約1時間に短縮されたそうだ。
新スピンオフを一見しただけではスポックの変化に気づかないかもしれないが、その特殊メイクの下に隠れているイーサンの役にかける意気込みに注目したい。『Star Trek: Strange New Worlds』シーズン1は、米Paramount+にて配信中。(海外ドラマNAVI)
Photo:イーサン・ペック公式インタビューより(@ethangpeck)/『スター・トレック:ディスカバリー』TM & (c) 2019 CBS Studios Inc. STAR TREK and related marks are trademarks of CBS Studios Inc. CBS and related logos are trademarks of CBS Broadcasting Inc. All Rights Reserved.