連続殺人鬼テッド・バンディが『クリミナル・マインド』『CSI』などに与えた影響とは?

ディズニー・チャンネルのオリジナルムービー『ハイスクール・ミュージカル』でブレイクし、大ヒット映画『グレイテスト・ショーマン』の名演も記憶に新しいザック・エフロンが、IQ160のアメリカ史上最も凶悪な殺人犯に扮する映画『テッド・バンディ』が12月20日(金)より全国公開となる。彼が本作で演じるテッド・バンディは、"シリアルキラー"の語源にもなったとされるアメリカで最も有名な連続殺人鬼で、彼を題材にしたり影響を受けた作品は数多く存在している。海外ドラマファンにもお馴染みのあの人気作にどんな影響を与えたのかご紹介しよう。

全15シーズンの長きにわたり放送され、犯罪捜査ドラマの金字塔と表される『CSI:科学捜査班』。シーズン12で登場するCSI捜査官らが、猟奇連続殺人の人物像について語る時「テッド・バンディを彷彿させる」と表現するエピソードがある。

2005年から放送が始まり、年明け2020年1月8日(水)に米国でファイナルシーズンとなるシーズン15がスタートする大人気ドラマ『クリミナル・マインド FBI行動分析課』。実際の犯罪者の逮捕後に撮影される人物写真である通称‟マグショット"を使用したオープニング映像が話題となったが、その中にもちろんテッド・バンディのマグショットも使用されている。

主人公が殺人鬼の大ヒットシリーズ『デクスター~警察官は殺人鬼』は、警察官でシリアルキラーという2つの顔を持つ主人公という衝撃的な設定で人気を博したが、表と裏の顔を持つという意味でテッド・バンディと共通点があり、その姿は本作で描かれるテッド・バンディに通ずると言える。

TVドラマだけではなく、映画にも注目したい。ジョディ・フォスターとアンソニー・ホプキンスの迫力ある共演で話題となり、アカデミー賞主要5部門で受賞を果たした不朽の名作『羊たちの沈黙』。バッファロー・ビルが使った犯行の手口は、身体の不自由なふりを装って被害者に手伝いを頼み、相手が油断したところを襲って車に乗せるというもので、この手口はテッド・バンディのやり方であったと言われている。

20年以上にわたりノンフィクション映画やTVの世界で高い評価を受けているドキュメンタリー作家であるジョー・バリンジャーが脚本と監督を担う本作。バリンジャーは、記録映像やインタビューなどを通してテッド・バンディに迫った今年1月よりNetflixで配信中のドキュメンタリーシリーズ『殺人鬼との対談:テッド・バンディの場合』でも監督を務めている。"悪のカリスマ"とも評される人物を徹底的に掘り下げることに成功し、「テッド・バンディを知り尽くした男」として名高い彼が描くテッド・バンディを、上記で挙げた作品を鑑賞した方や興味のある方にも是非ご覧いただきたい。

ただひとり、殺されなかった恋人の視点から、テッド・バンディの知られざる姿を描く映画『テッド・バンディ』は、12月20日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー。(海外ドラマNAVI)

Photo:映画『テッド・バンディ』 ©2018 Wicked Nevada,LLC/『CSI:科学捜査班』(c) 2018 CBS Studios Inc./『クリミナルマインド FBI行動分析課』(c) ABC Studios