今年5月に第八章をもって幕を閉じた大ヒット大河ファンタジードラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』でクリエイターを務めたデヴィッド・ベニオフとD・B・ワイスが、アメリカの怪奇小説家ハワード・フィリップス・ラヴクラフトを主人公にしたスリラー映画を製作するようだ。米Deadlineが報じている。
1920年代から1930年代にかけて活動したものの無名のまま46歳で亡くなり、死後に評価されるようになったラヴクラフト。1928年に出版された小説「クトゥルフの呼び声」をはじめとした、人類誕生以前に地球へ飛来した邪神たちがもたらす恐怖を描く〈クトゥルフ神話〉シリーズが有名で、浅浮彫を手がかりに謎の教団の幻影を追う「クトゥルフの呼び声」のほか、半人半魚の巨人との接触を描く「ダゴン」、クトゥルフを崇拝するダゴン秘儀教団の暗躍を曝いた「インスマスを覆う影」などを発表している。
1920年を舞台とするタイトル未定の映画は、そんなラヴクラフトを主人公にしたグラフィック・ノベル「Lovecraft(原題)」が元になるようだ。脚本を手掛けるのは、『ゴースト・エージェント/R.I.P.D.』や『タイタンの戦い』でコンビを組んだフィル・ヘイとマット・マンフレディ。プロデュースを担当するのは、この脚本家コンビが執筆したサスペンス映画『インビテーション』や『イーオン・フラックス』で監督を務めたカリン・クサマ。現時点では、ベニオフとワイスが監督を務めるのかは不明だ。
ベニオフとワイスはNetflixと大規模な総体契約を結んだことが今年8月に伝えられていたが、本作はワーナー・ブラザースが製作するとのことで、Netflix契約前に進められていたプロジェクトと考えてよさそうだ。なお、二人は『スター・ウォーズ』シリーズの新作トリロジーでメガホンを取ることになっていたが、Netflixとの契約発表後に同職から去ったことが報じられている。(海外ドラマNAVI)
Photo:
(左より)D・B・ワイスとデヴィッド・ベニオフ