密やかな爆弾は、彼女の「告白」で着火した――。全米最大TV局の、あの衝撃のスキャンダルの全貌が暴かれる! 実際に起きた米TV局の一大セクハラスキャンダルを描く映画『スキャンダル』。『ビッグ・リトル・ライズ』のニコール・キッドマンと映画『モンスター』のシャーリーズ・セロン、『スーサイド・スクワッド』のマーゴット・ロビーというハリウッド3大女優の競演が話題の本作が2月21日(金)より全国公開となる。本作でFOXニュースのベテランキャスターを演じるニコールが、出演を決意した理由を明かしてくれた。
2016年、アメリカニュース放送局で視聴率NO.1を誇るFOXニュースに激震が走った。クビを言い渡されたベテランキャスターのグレッチェン・カールソン(ニコール)が、TV業界の帝王と崇められる同社CEOのロジャー・エイルズを告発。騒然とする局内。看板番組を背負う売れっ子キャスターのメーガン・ケリー(シャーリーズ)は、自身の成功までの過程を振り返り心中穏やかではなくなっていた。一方、メインキャスターの座を狙う貪欲な若手のケイラ・ポスピシル(マーゴット)は、ロジャーに直談判するための機会を得て――。
ニコールはこの作品のオファーが来た当初について「オファーが来たのは『ビッグ・リトル・ライズ』シーズン2の撮影現場だったの。で、メリル(・ストリープ)に相談したら、"ぜひともやるべき"と言われて...。彼女のアドバイスに従って良かったと、心から思ってる」と、その経緯を明かした。
『ビッグ・リトル・ライズ』でニコール演じるセレステ・ライトの義母メアリーに扮するメリル
スタンフォード大学を優等で卒業し、ミス・アメリカにも輝いた経歴を持つ才色兼備のグレッチェン。FOXニュースの人気キャスターとして長年活躍するが2016年にCEOのロジャー・エイルズ(ジョン・リスゴー)をセクハラで提訴。FOX側との和解における秘密保持条項のために、過去の詳細について話したりすることを禁じられているため、ニコールもグレッチェンを演じるにあたり、本人から話を聞く機会はなかった。なのでニコールは、役を演じるにあたり、彼女の過去のポッドキャストやインタビューを徹底的にリサーチし、その独特のアクセントやリズム、手の動かし方なども追及したという。また、セクシャルハラスメントという題材については「もはや女性だけが被害者ではなくなっていると思う。男性も権力の乱用や虐待に遭った人がいる。なによりも大事なのは、みんなにとって安全な環境を作ることだと思う」と話している。
実際に起きたスキャンダルを描いた本作、この事件を葬ってはならないと決意した『マネー・ショート 華麗なる大逆転』のアカデミー賞受賞脚本家チャールズ・ランドルフがシナリオを書き上げ、映画化が実現。早くもアメリカでは本年度アカデミー賞最有力の声があがり話題を呼んでいる。
TV業界の帝王と呼ばれたCEOを告発し、セクハラについて堂々と声をあげたグレッチェン。その強さの裏にある繊細な感情を引き出すニコールの表情に注目したい。TV界を震撼させたセンセーショナルなスキャンダルを描く映画『スキャンダル』は、2月21日(金)からTOHOシネマズ日比谷ほかにて全国公開。(海外ドラマNAVI)
Photo:映画『スキャンダル』© Lions Gate Entertainment Inc./ 『ビッグ・リトル・ライズ』シーズン2 (C) 2019 Home Box Office, Inc. All Rights Reserved. HBO(R) and related channels and service marks are the property of Home Box Office, Inc.