スティーヴン・キングの原作に基づくミステリードラマ『ミスター・メルセデス』や、元FBI長官による暴露本を原作とした新作ドラマ『The Comey Rule(原題)』でのドナルド・トランプ役も楽しみなブレンダン・グリーソンが出演する、フランス・ポルトガル合作映画『ポルトガル、夏の終わり』。8月14日(金)より公開の本作より、何気ない会話から垣間見える"夫婦の力関係"を捉えた本編映像を独占解禁。
カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された映画『ポルトガル、夏の終わり』は、『エル ELLE』などのフランス人女優のイザベル・ユペールが、2014年公開の『人生は小説よりも奇なり』に惚れ込み、アイラ・サックス監督にラブコールを送り、それを受けた監督が彼女のために書き下ろした儚くも美しい人生の物語。
ヨーロッパを代表する女優フランキーは、夏の終わりのバケーションと称し、"この世のエデン"と呼ばれるポルトガルの世界遺産の町シントラに一族と親友を呼び寄せる。元夫ミシェルと、彼との間に生まれた息子のポール、現在の夫ジミーと彼の連れ子のシルヴィアとその家族、さらに仕事を通じて唯一の友人として信頼を寄せるヘアメイクアップアーティストのアイリーン。自らの死期を悟ったフランキーは、亡きあとも愛する者たちが問題なく暮らしていけるよう、すべての段取りを整えようとしたのだ。しかし、それぞれに問題を抱えた家族たちの選択は、次第にフランキーの思い描いていた筋書きから大きく外れていく。
主人公フランキーを演じるのはイザベル。ブレンダン・グリーソンは、フランキーの夫ジミーに扮する。今回解禁となる本編映像は、そんな二人が演じる夫婦の何気ない会話の中から垣間見える"夫婦の力関係"を捉えたシーンだ。
このシーンは、フランキーのために朝食のパンを買いに出たジミーが、その途中で彼も知るアイリーンに偶然出くわし、そのことをフランキーに告げる場面。フランキーはしばらく会えていないアイリーンの様子を聞くが、ジミーはつい「熟れた感じ」と口をすべらせてしまう。フランキーはすかさず「"熟れた"なんて言葉、女性蔑視よ」とあきれた様子。
監督のサックスは、ブレンダンという俳優について、「実は2000年頃にブレンダンと出会い、一緒に映画を作る寸前まで行ったことがあるんです。『ジェネラル 天国は血の匂い』を観て、俳優として天才で、まさに私好みの俳優だと感じました。彼は予想不可能な演技をします。一方で、彼は俳優兼劇作家のようであり、計算ではなく観客に何を与えるか正確なアプローチができます。この映画で、最初のうちは気難しいジミーだけれど、実際にはコミカルと言っていいキャラクターです。ブレンダンは気難しさ、それから喜びと楽しみとユーモアのバランスが見事でした。引き算の演技で、どれだけのことがやれるか、たくさんのことがやれるかを知っている俳優ですね」と述べている。。
早朝から日が沈む夕景が映し出されるまでというごく短い時間で繰り広げられる物語を通じて、主人公フランキーとその家族や大切な人の過去、現在、そして未来―、ゆったりと流れ、決して止まることのない彼らの人生の姿がありありと浮かび上がってくる。
『ポルトガル、夏の終わり』は、8月14日(金)よりBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館 他全国順次公開。(海外ドラマNAVI)
Photo:『ポルトガル、夏の終わり』(c) 2018 SBS PRODUCTIONS / O SOM E A FÚRIA (c) 2018 Photo Guy Ferrandis / SBS Productions