『最後の決闘裁判』ジョディ・カマー、リドリー・スコット作品初参加は「とても大きな挑戦だった」

リドリー・スコット監督がマット・デイモン、アダム・ドライバー、ベン・アフレックという豪華キャストを迎え、歴史を変えた世紀のスキャンダルを描く実話ミステリー『最後の決闘裁判』。そんな本作でスコット監督作品初参加となったジョディ・カマー(『キリング・イヴ/Killing Eve』)が"真実"のために命をかけた女性・マルグリット役で圧巻の演技を披露している。

いま最も旬な女優であると共に世界でその実力が高く評価される演技派女優として、目覚ましい活躍をみせているジョディ。数々の名作を世に贈りだしてきたスコット監督はもちろん、24年振りに脚本タッグを組んだマットとベンもその実力を絶賛! ベンは「ジョディが本読みに現れた時に、僕はそれがとても軽いもんだろうって高をくくっていたんだ。ほとんどの役者がその段階では、まだ手の内は⾒せないぞって感じになるから。ところが彼女がセリフを読み始めると、僕は泣きそうになって。その時に、この作品はすごいものになるって予感がしたんだ」と、撮影秘話を明かしており、ジョディなくしてこの作品は成⽴しなかったと⾔っても過⾔ではない、最⼤の賛辞を贈っている。

舞台は14世紀フランス。権力と地位を求めて苦闘する騎⼠ジャン・ド・カルージュの妻であり、夫の友人であるジャック・ル・グリに乱暴されたと訴えるマルグリット(ジョディ)だがル・グリは無実を主張。真実が藪の中へと消えかけたとき、彼女の生命を賭けた闘いは"決闘裁判"へと委ねられる...。現代ですら、過酷な状況に強いられることが容易に想像できる中、周囲に助けを求められる人もなく、夫が負ければ⾃らも火あぶりとなる危険を負ってなお、勇気をもって真実を訴え続けた類まれな女性の一人だ。

そんな難しい役どころを演じたジョディは、「このマルグリットという役を演じる機会をもらい、とてもワクワクする要素として、脚本作りに意⾒を求められた。参加できて、すごいことになったなぁって感じたわ」と明かしており、カルージュの視点、ル・グリの視点、マルグリットの視点という3つの視点から、一つの事象が3度に渡って描かれていく『羅生門』的構成で物語が進む本作に対し、脚本へも意⾒を出した当時を振り返っている。

3人の視点で描かれるということは、同じシーンを視点の登場人物ごとに、反応やセリフの⾔い回しを絶妙に変えて3度演じる必要があるということ。この難題に真っ向から挑んだジョディは、「脚本に書かれていたどのシーンも同じセリフが書かれていて、すべてが同じように書かれていたの。それがどう演じられるかによって変わってくる。ニュアンスや微妙な表現を観客の皆さんが感じ取ってくれればなと思うばかり。とても大きな挑戦だった」と明かしている。

『最後の決闘裁判』は10月15日(金)より全国公開。(海外ドラマNAVI)

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