2016年から放送開始した米FX『アトランタ』はシーズン4をもって終了することが発表され、その理由についてクリエイターを務めたドナルド・グローヴァーがその理由を明かしたとVarietyが伝えている。
3月に、4年越しとなる待望のシーズン3で帰ってくる『アトランタ』。ドナルドが企画、製作総指揮、音楽総指揮、脚本、監督、主演を務め、2年連続でエミー賞に輝いた本作だが、元々シーズン2の時点で終わらせたかったという。「死は自然なこと」とテレビ批評家協会のプレスツアーで話したドナルド。「なにか物事についてコンディションが合っていればそれは起きるし、逆にコンディションが合っていなければ起きないと感じているんだ。永遠の命なんて感じない。そしたら物事が変になり始める。物語はいつでもあるべき形がある。そしてその物語は、真に僕たちなんだ。ライターズルームにいたみんな、現場にいたみんな。それは僕たちが乗り越えるべき、話し合うべきことで、完璧な形で終わりを迎えられると思うよ」
実は昨年、Amazonと包括契約を結んでいるドナルドだが、この件は『アトランタ』の終了とは関係ないという。残念ながら終わりを迎えるが、いつか何らかの形で作品が復活することに反対はしていないそう。「もしそうするべき理由がなにかあるのなら、もちろん。クリスマススペシャルみたいにね」と冗談交じりに話し、「いつも状況によるよ。意見をオープンにしておきたいんだ」と可能性を否定しなかった。
出演者の一人、ヴァン役のザジー・ビーツは「ちょっと感情的になってしまったけれど、ドナルドに賛成したの。エネルギーを使い果たしてからではなく、最高潮と感じる時に終わらせるって。いつ終わるべきか知ること、いつ物事を前に進めるべきか知ることは最高のことだと思う。みんな他の事もやっている。でも語り合って冗談を言い合ってるの。15年後、孫とかがいて戻ってきたら面白くない?って。でも終わることを知れて本当に良かった。ヴァンを演じることができる最後の機会だって知りながら、キャラクターとの関係にのめり込めるから」
ペーパー・ボーイ役のブライアン・タイリー・ヘンリーは「僕たちみんなにとって『アトランタ』は大きな役割をしめていたし、こうしたキャラクターを演じられることは、僕たちの人生を劇的に美しい方法で変えてくれた」とザジーに加えてコメント。「いつだって年取ったラッパーには何が起きるんだろう?って考えてる。55歳のアルバートって? 同じことを続けている? でもこういうことも、終わりを迎えることの一つのいいところだよね」と前向きにとらえているようだ。
3月24日にいよいよ解禁するシーズン3は、2019年に脚本が書かれ、撮影に取り掛かろうとした矢先に新型コロナウイルスの感染拡大によって世界が一変したという。これによっていくつか変更点も発生したそう。「みんな年をとって、人生を乗り越えた。新型コロナウイルスは、とても振り返りの時だったと思う。だからみんな成長した」と話すドナルド。
ファイナルシーズンに向けてどのような物語が展開するのか、『アトランタ』シーズン3に注目したい。(海外ドラマNAVI)
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『アトランタ』(c)2016 FX Productions, LLC. All rights reserved.