ロシアと激しい交戦を繰り広げているウクライナだが、同国のウォロディミル・ゼレンスキー大統領は元々俳優・コメディアンという経歴を持っていることで知られている。米Netflixは、そんなゼレンスキー大統領の出世作とも言えるコメディシリーズ作品を再び配信することを明かした。米Hollywood Reporterらが報じている。
『パディントン』のウクライナ語吹き替え版の声優も担当したことで知られるゼレンスキー大統領だが、Netflixでの再配信がスタートしたのは、ウクライナで2015年~2019年に放送されていた『Servant of the People(原題)』。一介の歴史教師の汚職に対する暴言がSNSで拡散され、素人政治家として大統領に当選し、政界と対決する姿をユーモアを交えて描いた風刺シリーズ。
Netflixは2017年から2021年まで本作を配信していたが、現地時間3月16日(水)付けで再び視聴ができるように。3シーズン放送された本作をきっかけに、ゼレンスキー大統領は2019年のウクライナ大統領選に出馬することを決め、番組は終了した。
この番組と本シリーズを基にした映画の権利を持つスウェーデンのテレビグループEccho Rightsによると、英Channel 4、中東のMBC、ギリシャのANT 1、PRO TVなどが買い手のリストにあるそうだ。
Ecchoのマネージングパートナーであるニコラ・ゼダールンドは、「このシリーズはコメディであると同時に、ゼレンスキー大統領の出自を示す重要な記録でもあります。彼の演じた架空の大統領は普通の男でしたが、英雄と慕われリーダーとしての役割を果たすように成長していくのです。ゼレンスキー大統領とウクライナ国民が直面している今の現実のシナリオは、このシリーズのコメディよりもはるかに厳しくひどいものですが、現実の状況との類似点は明らかで、『Servant of the People』は魅力的で重要かつ歴史的な作品です」
日本での配信は今のところ未定。(海外ドラマNAVI)
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Instagramアカウント@reverendgreboより