『私はラブ・リーガル3』主演ブルック・エリオットにインタビュー!

20120731_c01.jpg交通事故で死んでしまったモデルのデビーが、天国でのすったもんだの挙句、同じ瞬間に心停止状態になったちょっと太めで真面目な弁護士ジェーンの体に魂だけ入り込んでしまう。こうして思いがけない形で第二の人生を歩くことになったヒロインの奮闘ぶりをハートフルに描いたドラマ『私はラブ・リーガル』。本作でヒロイン、ジェーンをチャーミングに演じているのがブルック・エリオットだ。待望のシーズン3の放送を前に来日した彼女はジェーン同様、とってもチャーミング。笑顔いっぱいでドラマの魅力を語ってくれた。

―― この作品は女性層からの支持がすごく高いですが、『私はラブ・リーガル』が始まった当初、こんなに評判になると思っていましたか?

とんでもない!(笑) 最初、この役をもらった時はこれほど人気が出るとは思わなかったし、それがまさかシーズン4まで続くとは思ってもみなかったわ。だってアメリカのドラマって、たくさんあるけど、本当に続く作品というのは限られているの。だから現時点で4シーズンも続けられることは奇跡に近いと思っているわ。

―― ヒロインのジェーンに対して、あなたが最も共感を覚える部分はどこなんでしょう?

そうね、私は元々デビーとジェーン両方の性質を持っていると思うの。デビーの部分で言うと、けっこうガーリーなものが好きなところね。ヘアーやメイクやファッションも大好き。でもデビーほど自己チューじゃないわよ(笑) ジェーンの部分で言えば、私も昔はシャイだったり不安をいっぱい抱えていたりしたから、彼女の気持ちは良く分かる。それに私も学校では成績が良かった方だったし、心がとっても広いというところも共感できるわ。こうしてデビーとジェーン、両方の気質を持ち合わせていたから、この役に向いていたのかも(笑)

―― ジェーンというのはなかなか難しいキャラクターですよね。魂はデビーだけど、ジェーンとしての名残もあって、その二人の人格を自然にミックスしなければならない。そういう複雑なキャラクターを演じる上で気を配っている点はどんなところですか?

そうなの。ジェーンというキャラクターを演じるには、すごくたくさん気を配るところがあるの。特にジェーンの体に入っているデビーというのは、独特なジェスチャーがあるでしょ? それをハッピーな時、悲しい時、ビジネスの時、ケンカをしている時と、シチュエーションに合わせてあの独特な動きを全部ちゃんと覚えていなければならないのよ。まずそれがひとつあって、もうひとつはジェーンが"感情的に今はどういう状態にあるのか"という点を常に考えながら気を配って演じているわ。

―― シーズンが続くに連れてキャラクターに深みが出てくる点がTVシリーズの面白いところですが、ジェーンを演じる上で一番楽しい事って何なんでしょう?

確かに4年もジェーンを演じていると、彼女の裏表、全部が分かってくるのよね。それでもなお、彼女が今までどういう生活をしてきたのか、そしてこれからどうなっていくんだろう、ということを知っていくのが面白いわ。ジェーンの体に入ったデビーの魂がどこまで成長していくか、台本を完全に分析していかなくちゃならない。これは女優にとってもすごくチャレンジだし、同時に一番楽しいところでもあるの。

―― この作品で初めてTVシリーズでの主役を任されたわけですよね。シリーズをリードしていくプレッシャーも大きいと思うのですが、その中でどうやってモチベーションを維持しているんでしょう?

その通り。プレッシャーは感じているわ。だって私がきちんと仕事をしなかったら、他の共演者やスタッフの仕事がなくなってしまう危険もあるわけだし。その点ではすごくシリアスに受け止めている。でも本当にいい仕事をしたいという意味で、そのプレッシャーが良いモチベーションになっていると思うわ。
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―― 『私はラブ・リーガル』は法廷ドラマの要素もあるわけですが、今までの法廷ドラマのイメージにある重くシリアスな作風と違ってだいぶポジティブな雰囲気がありますよね。でも軽くなり過ぎてもダメになってしまうと思うのですが、その辺のバランスはどのように考えて演じていますか?

それはいい質問ね(笑)。確かにこのドラマにはトリッキーな部分があるわ。でも法廷ドラマの部分で言うと、そのトリッキーな中にもシリアスなものが含まれたりしている。これがこのドラマのチャレンジね。ジェーンの体に入ってしまったデビーというのはとても楽しくて、ハツラツとした元気なキャラ。でもそういうキャラクターが殺人事件を扱うこともあるわけで、これはすごいチャレンジだわ。シリアスなものを陽気な性格のデビーがどう扱っていくのか、各エピソードごとに悩みながら、細かい部分まで意識しながらバランスを取っているのよ。
―― そこまで細心のバランスを取って演技をするのも大変だと思うのですが、ドラマを見ていると、とても現場が楽しそうに見えて、そういう部分に助けられている点も大きいのかな、と思います。

そうなの。すごく楽しい現場で、このドラマに出てくるキャストはみんな面白い人たちばかり。だからいつも笑い合っているのよ。同時に私はゲストスターと共演する事も多いんだけど、全く知らない人たちと一緒に仕事をする事ですごく新鮮な気持ちになれて、これもまた楽しい作業なの。

―― ドラマが進むに連れて、歌のシーンも増えましたよね。ブロードウェイ・ミュージカルでキャリアを積んできたあなたにとっては、より一層やりがいを感じられるのでは?

そうね。ミュージカル・シアターからTVの世界に飛び込んだわけだけど、こうして歌のシーンが増えてくると、TVという新しい世界にまるで故郷を呼び込んだような気持ちになるわね。歌のシーンはとてもやりがいを感じるわ。
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――こういう歌を唄いたいというリクエストなど、するんですか?

それはないわ。でもどの歌だったらわたしの音域に合うかなどは話し合ったりするけど。

―― もしリクエストが叶うならどの歌を歌いたいですか?

そうね......。(しばらく考え)ホントに好きな曲がいっぱいあって、すぐには出てこないわ!(笑) でも私はカントリーが好きだから、カントリーは歌ってみたいかな。あとはティーン・ポップなんかもいいわね。ケリー・クラークソンやアヴリル・ラヴィーンみたいに、十代の抱えているいろいろなフラストレーションみたいなものを歌にした曲を、あえてジェーンが歌うのも面白そうでしょ?(笑)

―― 最後にファンとしてはやはりこれは聞きたいところなのですが、ジェーンとグレイソンの関係が今後どうなるのか、あなた自身はどう考えているのでしょう?

デビーとしてはグレイソンと一緒になりたい気持ちがあるけれど、一方でジェーンの体に入ってから彼女は人間としてとても成長もしているのよね。だからもしかしたら別の誰かを探すべきか......、私自身はそういう選択肢もありだと思ってるの。二人の関係はやっぱり気になるわよね。でもシーズン4になると、この展開ががらっと変わるのよ。それまで楽しみに待っててね!
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