『スター・トレック:イントゥ・ダークネス』で演じる"悪役"を詳しく明かせなくて、ベネディクト・カンバーバッチもイライラ?

J・J・エイブラムスの最新監督作として、5月17日に全米公開が予定されている映画『スター・トレック:イントゥ・ダークネス』(日本での公開は9月)。ベネディクト・カンバーバッチが本作で演じる謎の"悪役"についてはさまざまな憶測が駆け巡っているが、詳しく明かせないことにベネディクト本人もフラストレーションを感じているようだ。

パラマウントの公式発表で、その役の名前は"ジョン・ハリソン"と明かされ、出演者たちのインタビューでテロリストらしき人物とも紹介された。ところがファンの間では、オリジナルシリーズ『宇宙大作戦』の「宇宙の帝王」や、映画『スター・トレック2 カーンの逆襲』に登場した"カーン・ヌニエン・シン"や、「光るめだま」に登場した"ゲイリー・ミッチェル"ではないか、という説も根強く残っている。

そんなわけで、今でもあちこちから質問攻めにあっているベネディクトは、米Entertainment Weeklyのインタビューで本心を明かした。「とってもじれったいよ。演じる役のことや素晴らしい物語のこと、J・Jが編み出したいろんなことを僕だって話したいんだ。そうしたら、みんなも僕と同じように映画についてワクワクしてくれるはずだからね。でも当然、J・Jのオフィスから電話がかかってくるだろう」。

「神秘的なものって今じゃすっかり珍しくなったよね。現代世界には不可解な謎はあまり残されていない。『SUPER 8/スーパーエイト』を予備知識なしで観たときはすっかり魅了されて、大いに楽しんだものさ。でも、僕らが生きているのは情報が飽和した世界だから、だれもが――とくにトレッキーは――自分の目で確かめる前にあれもこれもと知りたがる。そのことは奇妙に感じるよ。まるで、チョコレート菓子の箱を前にした子どもみたいに、一度口にするとやめられなくなってしまう。そのうち気分が悪くなって、お菓子はなくなっちゃうんだ」。

そうはいっても、気になってしまうのがファン心理というもの。肝心要のところは明かさないエイブラムスの戦略が功を奏しているのは間違いない。(海外ドラマNAVI)

Photo:ベネディクト・カンバーバッチ
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