DCコミックのスーパーヒロイン「ワンダーウーマン」のオリジンを描く新作ドラマとして、企画が立ち上がっていることが報じられた『Amazon(仮題)』。米CWが先日発表した今年の秋のスケジュールに本作は含まれていなかったが、プロジェクトはまだ生きているようだ。
『Amazon』は、スーパーマンの青春期を題材にした『ヤング・スーパーマン』のように、主人公のワンダーウーマンことダイアナ・プリンスの若い頃を描くドラマ。パイロットの脚本がまだ執筆中だった昨年11月から、キャスティングの準備はすでに始まっていたが、脚本の仕上がりにCWはなかなか納得せず、今年のはじめになってもパイロットの製作にはまだゴーサインがかかっていなかった。
そしてアメリカ時間の5月16日(木)、企画はまだ生きているのかという記者の質問に、同局のマーク・ペドウィッツ社長は「立ち上げなおしているところです」と回答。これまで脚本を担当していたアラン・ハインバーグ(『グレイズ・アナトミー 恋の解剖学』)に代わり、アーロン・イーライ・コリーテ(『HEROES/ヒーローズ』『The River』)を起用して、新しい脚本ができあがるのを待っているところだと述べた。その仕上がりがよければ、パイロットを作る用意はあるという。
「ワンダーウーマンにふさわしくない作品は作りたくありませんからね。DCコミックのなかでも、一番やっかいなキャラクターなんです」と結ぶペドウィック社長。
たしかにワンダーウーマンは、70年代のドラマ以降、映像化の企画が何回も立ち上がったが、なかなか実現していない。2011年には、デヴィッド・E・ケリー(『アリー my Love』)が米NBCに向けてリメイクを立ち上げようとしたが、ダイアナの人物造形があまりに異質すぎるという懸念から、シリーズ化にはいたらなかった。その前の2005年には、ジョス・ウェドン(『バフィー 恋する十字架』『アベンジャーズ』)の手で映画を作る計画もあったが、こちらも頓挫している。
ワンダーウーマンは、現在のドラマ界ではそんなに映像化が難しいキャラクターなのだろうか。ぜひ近いうちに実現させてほしいものだ。