すでにお伝えしたように、米ロサンゼルスで第3回批評家協会TV賞(Critics Choice Television Awards)の受賞結果が発表された。このうち、ドラマ・シリーズ主演女優賞を、『Orphan Black』のタチアナ・マスラニーが初受賞した。
『Orphan Black』は、瓜二つの女性に遭遇したことをきっかけに、自分がクローンのひとりであることを知ってしまった女性サラをめぐる現代サスペンスドラマ。カナダで製作され、アメリカではBBC Americaで今年3月から放送がスタートし、シーズン最終話となる第10話が今月はじめに終わった。シーズン2の製作もすでに決定している。
本作のなかでタチアナは、主人公をはじめとする複数のクローンを非常に巧みに演じ分けている。とくに、クローンたちが一堂に会するシーンは、タチアナが一人何役もこなしていることを視聴者が意識しなくなるほどの出来映えで、批評家は早くから彼女に注目していた。
授賞式のステージでトロフィーを手にしたタチアナは、「奇妙でささやかな私たちの番組は、みなさん(選考にあたったTVジャーナリストたち)が取り上げてくれなかったらここまで来れませんでした」と、目をうるませながらスピーチ。ともに仕事をしてきた番組関係者に感謝の言葉を述べた。
これまで『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』や『君への誓い』などの映画に出演し、日本映画『トイレット』では、もたいまさこと共演したこともあるタチアナ。今回彼女が受賞した主演女優賞には、クレア・デインズ(『Homeland』)、ヴェラ・ファーミガ(『Bates Motel』)、ジュリアナ・マルグリース(『グッド・ワイフ』)、エリザベス・モス(『マッドメン』)、ケリー・ラッセル(『The Americans』)と、そうそうたる面々がノミネートされていた。
タチアナはこのほか、昨日ノミネートが発表されたTV批評家協会賞(TCA賞)でも、ドラマ・シリーズ主演賞にノミネート(『Orphan Black』も最優秀新番組賞にノミネートされている)。この勢いでエミー賞にも、と呼び声が高まっているところだ。
また、カナダ出身のタチアナは、アメリカのタレントエージェンシーからも引く手あまたとなっており、そのひとつと契約を先日交わしたばかり。日本でもぜひブレイクしてほしい女優だ。(海外ドラマNAVI)
Photo:映画『トイレット』 (右端)タチアナ・マスラニー
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