今年11月23日(土)に、50周年記念エピソードが英BBCで放送される長寿TVシリーズ『ドクター・フー』。その幻の過去エピソードが一部発見されたことを、英BBCが正式に発表した。

60年代に放送された本作の初期エピソードには、マスターテープの上書き消去により、幻となってしまったものが計106話あることが知られている。ところが今年の6月、失われたエピソードがアフリカで回収され、BBCが近いうちに公開するのではないかとのウワサが浮上していた。

今回の発表により復刻が明らかになったのは11話分。そのうち9話分が幻となっていたエピソードで、実に46年ぶりに日の目を見るのだという。テープの輸送記録を追って幻のエピソードを発見したフィリップ・モリスという人物は、「ナイジェリアのTV中継局にある倉庫室でテープは埃をかぶっていました。埃をぬぐって『ドクター・フー』の文字を見つけたときは心臓が止まるかと思ったほどです」と話している。

これにより、二代目ドクターのパトリック・トラウトンが主人公となる以下のストーリーが、デジタル・リマスター処理をへて、イギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリア、フランス、ドイツにおいてiTunesで公開された。

・「The Enemy of the World」(1967年放送:6話構成)...ドクターと悪の独裁者サラマンダーが対決。パトリックが一人二役を演じる

・「The Web of Fear」(1968年放送:6話構成)...ロンドンで雪男たちが大暴れ。第3話のみまだ欠損しており、37点の静止画像と放送時の音声を用いて再現される。

以上のストーリーはDVDでのリリースも行われるとのこと。今年は『ドクター・フー』のファンにとって本当に特別な年になったようだ。(海外ドラマNAVI)