現地時間の4月12日(土)夜、第25回GLAADメディア・アワードの授賞式がロサンゼルスで行われ、米Netflixの『Orange is the New Black』で性転換した女性ソフィアを演じるラヴァーン・コックスが、ステファン・F・コルザック賞を受賞した。

GLAADメディア・アワードは、ゲイ擁護団体GLAAD(Gay & Lesbian Alliance Against Defamation:中傷と闘うゲイ&レズビアン同盟)が主催する、LGBT(ゲイ、レズビアン、バイセクシュアル、性転換者)の地位向上に貢献したメディアや人物を表彰する賞。1990年から毎年開催されているこの賞は、映画やドラマをはじめ、音楽や演劇、報道やブログなどさまざまなジャンルが対象となることで知られている。

ステファン・F・コルザック賞は、エンターテイメント界においてLGBTへの偏見を払しょくするために奮闘したキャスティングディレクターの名にちなんで設けられた賞で、性的指向への偏見や嫌悪(ホモフォビア)をなくすために貢献し、LGBTであることを公にしている個人に贈られる。

ラヴァーンは、アメリカのTV業界では初となる性転換したアフリカ系アメリカ人の女優として、VH1のリアリティ番組『Transform Me』を製作・出演。またさまざまなメディアでトランスジェンダーの権利を訴えてきた。この根強い活動が評価され、今回の受賞となったようだ。

また、LGBTの権利向上に貢献した人物に授与されるヴァンガード賞は、レズビアンの家庭を描いた米ABC Familyのドラマ『The Fosters』をプロデュースしたジェニファー・ロペスが受賞。同ドラマは、最優秀ドラマシリーズ賞を受賞し、ジェニファーにとってはダブルの喜びとなった。

さらに、最優秀テレビ映画・ミニシリーズ賞には、派手なコスチュームとパフォーマンスで一世を風靡した実在のピアニスト、リベラーチェの生涯を描いた『恋するリベラーチェ』が輝いた。スティーブン・ソダーバーグが監督を務めたこの映画では、生前決して認めることのなかった同性愛者としてのリベラーチェを演じたマイケル・ダグラスと、その恋人スコット・ソーソン役のマット・デイモンのラブシーンが話題となった。

その他の賞については、ニューヨークに舞台を移し、5月3日(土)の授賞式で発表される。(海外ドラマNAVI)