【ネタばれ】『ニュースルーム』脚本家アーロン・ソーキンがファイナルシーズンを前に謝罪?

シーズン3をもって放送を終了することが明らかになっている米HBOの話題作『ニュースルーム』。本作のクリエイター、アーロン・ソーキンが21日、ニューヨークで開催されている第13回トライベッカ映画祭の対談イベントに参加し、ファイナルシーズンへの意気込みを語った。

対談は、脚本家のジョン・ファヴローがホスト役を務め、ソーキンをゲストに迎えて行われた。バラク・オバマ米大統領の元首席スピーチライターからハリウッド業界に転身したファヴローと、政治ドラマ『ザ・ホワイトハウス』のクリエイターでもあるソーキンは意気投合し、対談は大いに盛り上がった。

(以下、作品のネタばれを含みます。)

その中で『ニュースルーム』に話題がおよぶと、ソーキンはいきなり謝罪を始め、会場の人々を驚かせたという。コメントは次のとおりだ。

「会場にいる皆さんを世界中の人々とみなしてお話ししますが、どうやら我々と皆さんの間で『ニュースルーム』については出だしから行き違いがあったようです。ここで一度きちんとお詫びして、最初からやり直したい。番組の舞台を数年前の米国に設定していますが、ジャーナリストの皆さんに正しい報道のあり方を教えてやろうなんてつもりはありません。それはとんでもない誤解です。そのような意図はこれまでも、今後もまったくない。舞台を数年前の米国に設定したのは、嘘っぱちのニュースを扱いたくなかったからです。それに、視聴者の方が劇中の登場人物よりも事件について熟知しているという力関係は非常に魅力的です。どうしてもこれを採用したかった。プロのジャーナリストに説教するつもりなど毛頭ないし、そんな力量もありません」とソーキン。さらに「どの分野でもエキスパートになりきれない自分は、率直に言って、何もわかっていない人間なのです」と、自分を手厳しく分析した。

また、現在製作中のシーズン3について、「この期に及んで、やっと書き方がわかってきた気がする。できればシーズン1からもう一度やり直したいと思うくらいだ。でもシーズン3の出来にはかなり満足している。この調子なら、将来きっとシーズン3を誇りに思うだろうね。どのエピソードももう一度全部やり直したくなるほど気に入ると思うよ」と本気とも冗談ともつかない感想を漏らした。

『ア・フュー・グッドメン』『ソーシャルネットワーク』『マネーボール』など、数々の話題作を放ってきたカリスマ脚本家は、どこまでも完璧主義者であるようだ。そんなソーキンが送る『ニュースルーム』渾身のファイナルシーズンにぜひ期待したい。

『ニュースルーム』シーズン2はWOWOWプライムにて毎週月曜23:00~放送中。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ニュースルーム』シーズン2
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