架空の王国ウェスタロスを舞台に繰り広げられる覇権争いを描いた大河ファンタジー『ゲーム・オブ・スローンズ』。本作の魅力の一つでもあるゴージャスなドレスには、登場人物や物語の背景と密接なつながりがあるという。
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(以下、シーズン3のストーリーに触れていますのでご注意ください。)
米The Hollywood Reporterによると、2012年エミー賞のTV部門衣装デザイン賞を獲得したミシェル・クラプトンは「(衣装に施されている)刺しゅうは、潜在的にキャラクターのストーリーを語っているの」と衣装に隠された秘密について明かしている。その刺しゅうを手掛けているのはクラプトンの長年の友人で、ロンドンにアトリエを持つ刺しゅう専門職人のミシェル・キャラガーだ。
具体的な例として挙げられているのは、シーズン3第8話「次子‐セカンド・サンズ‐」のサンサ・スターク(ソフィー・ターナー)とティリオン・ラニスター(ピーター・ディンクレイジ)との結婚式シーン。サンサが身にまとうドレスに施されたビーズの刺しゅうは、彼女が歩んできた道のりを表しているという。クラプトンの解説によると「胴回りの泳ぐ魚の刺しゅうは母親のキャトリン(ミシェル・フェアリー)のタリー家を意味していて、それがスターク家のオオカミにつながり、最終的に首の後ろで大きなラニスター家の紋章、ライオンになるの」とのこと。キャラガーは14日間かけて、この刺しゅうを完成させたという。
サーセイ(レナ・ヘディ)の衣装にも、彼女の置かれている状況の変化に合わせて、ある工夫がなされているという。クラプトンは「始めのころは、安全だったのでサーセイのドレスの飾りは軽めの刺しゅうかプリントなの。だけど立場が不確かになって、疑り深くなるにつれて、自分の権力を見せつけるためにサーセイのドレスにはラニスター家の紋章が増えていくのよ」と語る。
キャラクターたちを彩る美しい衣装は本作の見どころの一つだが、こういった工夫がなされていることに注目しながら見るのも新たな楽しみ方と言えるかもしれない。
『ゲーム・オブ・スローンズ 第三章:戦乱の嵐-前編-』は、スターチャンネル3にて二ヵ国語版を毎週日曜日22:00から、スターチャンネル1にて字幕版を毎週月曜日21:00から放送中。(海外ドラマNAVI)
Photo:これは気付かなかった! 『ゲーム・オブ・スローンズ』
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