火星に人類を送り出す民間の宇宙飛行計画「マーズ・ワン(Mars One)」の実現に向けて、宇宙飛行士の選抜過程を紹介する番組が作られるようだ。

マーズ・ワンは、火星に人類初のコロニーを設立するため、オランダの実業家バス・ランスドルプが立ち上げた民間の非営利団体が運営している。2024年に最初の宇宙飛行士4人が出発し、その後も2年おきに追加のクルーがコロニー建設のために送り出される予定。地球に帰還する道は用意されていないにもかかわらず、20万人以上もの応募があり、候補者は現在705人にまでしぼられている。

Deadline.comが報じたところによると、この宇宙飛行士の選抜と訓練プログラムを、世界市場に向けて紹介する独占権を、英国のダーロウ・スミスソン・プロダクションズが取得したのこと。同製作会社は、これまで米ディスカバリーチャンネルや英BBCなどに向けて、数々のドキュメンタリー番組を手がけてきた。

マーズワンの候補者たちは、科学者、冒険家、宇宙飛行士たちによる厳しい審査のもと、極限状況におけるテストを受けて、7ヶ月もの長期飛行に必要な知識やスキルをもっていることを証明しなければならない。番組の放送局はまだ発表されていないが、放送は2015年初頭にスタートする予定となっている。

民間の宇宙飛行を題材とするTV番組は現在、ゆるやかなトレンドになっており、ほかにも、ヴァージン・ギャラクティック社の宇宙船"スペースシップツー"に乗船する権利をめぐって、出場者が競い合うリアリティ番組『Space Race』(米NBC)などの企画が動いているところだ。(海外ドラマNAVI)