イタリアの巨匠、フェデリコ・フェリーニ監督の映画『甘い生活』で、ヒロインを演じたアニタ・エクバーグが、1月11日に死去したことがわかった。83歳だった。
米TV Guideによると、アニタは昨年のクリスマスに体調を崩し、ローマの病院に入院。複数の病気を併発しており、さらにここ数日は病状が悪化し、そのまま回復することなくこの世を去ったという。
スウェーデンのマルモ出身のアニタは、1951年にミス・スウェーデンに輝いたのをきっかけに渡米し、モデルとしてそのキャリアを開始。その後女優に転身した彼女は、数々の映画に出演するようになり、1953年には、最も有望な新人女優としてゴールデン・グローブ賞を受賞している。
そして、1956年フェリーニ監督の『甘い生活』でヒロインに抜擢され、名実ともに大女優の仲間入りを果たしたアニタ。セクシーな黒いドレスに身を包み、ローマの観光名所のトレビの泉の中で水遊びをするシーンは、映画史に残る名場面として語り継がれている。
私生活では、結婚と離婚を二度繰り返したが、子どもはいなかった。晩年は、病気で入退院を繰り返すことも多く、生活に貧窮していると伝えられていた。アニタのご冥福をお祈りしたい。(海外ドラマNAVI)
Photo:アニタ・エクバーグ
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