『ドクター・フー』5代目主演俳優、"女性のドクター"案に反対

謎のベールに包まれた"ドクター"が、はるかな時空を旅する英国の人気番組『ドクター・フー』。本作ではこれまでいつも主人公のドクター役を男性が演じてきたが、最近では女性のドクターも待望されている。その案について、かつて5代目ドクターを演じたピーター・デイヴィソンがコメントした。

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1981年から84年にかけてドクターを演じたピーターは、現在、オーストラリアで公演中の『ドクター・フー』オーケストラ演奏会でナレーターを務めている。そんななか、ABC Newsのインタビューで次のように話した(ABC Newsの記事にはシーズン8終盤のネタばれが含まれているので、閲覧には注意してください)。

「番組を観て育ったファンとして話すのだけど、女性のドクターという案には抵抗がある。(生まれ故郷の)惑星ガリフレイで男性として生まれたのなら、たぶんそれは男性のタイムロード(ドクターの種族)ってことだろうからね」

ただし、"女性のタイムロード"にはまったく抵抗がないそうだ。事実、ピーター本人の娘で、10代目ドクターを演じたデヴィッド・テナントと結婚したジョージア・モフェットは、シーズン4の「ドクターの娘」というエピソードで、ドクターの性質を受け継いだ女性を演じた。スピンオフ・シリーズの主人公をジョージアが演じるといい、とさえ言っている。

それでも、"女性のドクター"となると話は別。「最近の番組では、ちょっと不安で確信をもてないドクターと、強い女性のコンパニオン(旅仲間)の組み合わせが成功している。その関係を逆転させて、頼りなくてヘマをしがちな女性のドクターを、強い男性のコンパニオンが助ける図式にしてしまったら、いかにもステレオタイプな描写に落ち着いてしまうんじゃないかな」

ちなみに、『ドクター・フー』やそのスピンオフ『秘密情報部トーチウッド』で、キャプテン・ジャック・ハークネス役を演じたジョン・バロウマン、オスカー女優のヘレン・ミレンなどは、"女性のドクター"案に賛成している。みなさんはどう思われるだろうか。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ドクター・フー』
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