『TAXi』『トランスポーター』シリーズの脚本、製作で知られるリュック・ベッソンが製作総指揮を務め、フランスで大ヒットしたノンストップ・アクションシリーズ『ノーリミット』。日本語吹替版の主要キャストの皆さんへのインタビューを座談会形式で実施! よりパワーアップした新シーズンの見どころやドラマの魅力についてお話を伺ってきました。
※このインタビューは2014年6月、WOWOW放送前に行ったものです
ヴァンサン役 森川智之さん
アレクサンドラ役 深見梨加さん
ジュリエット役 園崎未恵さん
■ジュリエット、大佐、おなじみのメンバーもこれまで以上に大活躍!
――今シーズンはこれまで以上にジュリエットが活躍するとうかがっていますが。
深見さん:はい。今シーズンのジュリエットはかなり目立ってます!
園崎さん:そうですね。今シーズンは全8話を通して一つの事件を追っていく形になるんですが、ジュリエットの行く先々に、とにかくいつもヴァンサンがいるっていう展開で(笑)
森川さん:いい加減、ジュリエットって相棒変えた方がいいんじゃない? バゴって使えないよね?
園崎さん:でも、時々冴えるときありますよ! バゴだって無駄にカロリー摂ってません!(笑)
堀内さん:そうかな? まあ、バゴはともかく、ジュリエット自身も敏腕刑事かと思えば意外と抜けているところがあるよね。
園崎さん:片田舎の普通の奥さんっていうタイプですもんね。刑事をしていなければ、肝っ玉母ちゃんになっていそう(笑)私にとっては、演じたことのないタイプのキャラクターなのでとても愛着があるんですが。
深見さん:だけどジュリエット、第1シーズンに比べてかなり痩せましたよね?
森川さん:うん、痩せた、痩せた! 最初見た時ビックリしたもん。
園崎さん:今シーズンのジュリエットは、ちょっとかわいらしい一面も見せるんですよ。ワンピースを着てみたり、化粧にも気を遣ってみたり。そのあたりも今シーズンの見どころの一つかも。
深見さん:全体的に今シーズンはちょっとセクシーなシーンも増えているんです。ということは、ジュリエットも......!?
園崎さん:そうそう(笑)そのシーンのために彼女は痩せたんじゃないか、と。第1シーズンでは、"お腹"で注目を集めるシーン(ジュリエットが捕まったシーン)があったので汚名返上というところでしょうか(笑)。賢雄(堀内)さんにも、「ちょっとジュリエット、ベルトの上にお腹乗っちゃってるよ!」ってずーっと言われてましたもんね。
堀内さん:僕だけじゃない、全員が同じこと思ってたって!(笑)
森川さん:ジュリエット、見た目以前に、どうしてヴァンサンが工作員って気付かないのか不思議ですよね(笑)
堀内さん:兄妹だったら普通気付くよね(笑)
深見さん:そこ、突っ込んじゃいけないところですよ!
園崎さん:そうそう。このドラマ、実は突っ込みどころ満載ですから。そこはおおらかに見てよというところでしょうか。
森川さん:あえて突っ込みどころを残してコミカルに仕上げているところが、このドラマの面白さの一つかも。ちなみに、今シーズンもヴァンサンのマスクは大活躍です(笑)
園崎さん:突っ込みを入れながら楽しんでもらうことを前提としているのかもしれないですね。リュック・ベッソンの一種の戦略!?
深見さん:第1シーズンの打ち上げでは、完成したばかりの第1話をみんなで観たんです。もうみんな突っ込みまくりで。それはそれは盛り上がりましたもんね(笑)
――ボワシュー大佐のキャラクターは相変わらずですか?
堀内さん:そうですね。[イドラ]のボスとして君臨してます。でも、今シーズンは、彼がヴァンサンを[イドラ]に引き入れた理由が見えてきたり、大佐自身のバックボーンが多少描かれたりもしています。
園崎さん:今シーズンは、何と大佐が外ロケに出るシーンもあるんですよ!
森川さん:日の光を浴びている大佐、要注目です!
――今シーズンのアレクサンドラはいかがでしょう?
森川さん:今シーズンはアレクサンドラもストーリーの中心に入ってくるんですよ。
深見さん:アレクサンドラ本人は知ってか知らずか、とにかくグングンとストーリーの中核に食い込んできます。アレクサンドラにまつわる展開も、今シーズンの大きな見どころになっています。
■フランスのドラマとアメリカのドラマの違いは!?
――ところで、「ノーリミット」はフランスの作品ですが、アメリカのドラマに比べて演じるのが難しいところはありますか?
深見さん:「音」「タイミング」として原語を聞きながら声をあてているので、英語だろうとフランス語だろうと演じている最中はあまり気にならないですね。英語とフランス語での唇の動きの違いもほとんど気にならないです。
森川さん:いや、僕は気になりますね。ヴァンサンって、セリフを言い始める前に口をパクパクさせるから。
園崎さん:それって、フランス語だからって理由じゃないですよね?(笑)そんなこと言ったら、ジュリエットなんていつも口が開いてるし!(笑)
森川さん:そうか、そうか。それを言ったら、バゴなんていつも食べながらセリフ言うからやりづらいよね(笑)
――アメリカのドラマと違う、フランスドラマらしさって感じますか?
森川さん:やっぱりテンポが違いますね。
園崎さん:フランスドラマだからというよりは、リュック・ベッソンの作品だからかもしれませんが、独特の"軽さ"がありますよね。
森川さん:そうそう、それはあるよね。
堀内さん:アクションシーンも、アメリカとはちょっと違うかな。アメリカはド派手だけど、こちらはちょっと控えめというか。
園崎さん:いい意味で劇的過ぎないところが小気味よいですよね。
森川さん:爆発シーンも比較的少ないですよね。
堀内さん:確かに爆発が起きて急展開!みたいな流れはあまりないですね。ストーリーありきで進んでいくというか。それに、映像も全然違うと思う。僕はアラン・ドロンに代表されるフランス映画全盛期に育ってますから、このドラマのフランスらしい映像、好きですね。
森川さん:南仏っていう舞台もいいですよね。風景が美しい。
園崎さん:南仏の明るさと事件の暗さのコントラストが利いてますよね。
深見さん:私、南仏に行ったことがあるんですが、とにかく地元のみなさんが親切という印象があって。そんな南仏らしい温かさもドラマに出ていると思います。
■これまでの名シーンは? 今後登場する名シーンは?
――これまでで印象に残っているエピソードやシーンはありますか?
園崎さん:私の場合は、やはり第1シーズンでジュリエットが捕まったシーンですね。
深見さん:ヴァンサンの場合は、やっぱり泡を吹いて倒れたシーンじゃない?
森川さん:ああ、あれね(笑) 正直言って、泡吹いて自分で注射打って......の展開がパターン化するのは辛いなと思いましたね(笑)でも、やっぱり一番の見どころは、ヴァンサンがジュリエットやアレクサンドラたちに事情を隠しつつ極秘任務を遂行していくところじゃないですかね? だから、特に印象に残っているエピソードを挙げるのは難しいです。
見どころという点で言えば、トニーの存在もポイントだと思います。彼のキャラクター、好きなんですよ。ヴァンサンとの関係性も面白いですし。
園崎さん:ふと思い出したんですが、トニーが最初に登場してきたエピソードでヴァンサンに閉じ込められたバスルームのシャワーカーテンの柄、確かカエル柄じゃ? あのシーンを見た時に、この遊び心がリュック・ベッソンらしいなと思った記憶があります。
森川さん:あ、僕も思い出した! ヴァンサンの家にいたマリーが、訪ねてきたバゴの前でとっさに娼婦の振りをしたシーンは印象的でしたね。あれ以来、すっかりマリーの虜です(笑)そういう意味では、ヴァンサン&アレクサンドラ&マリーの三角関係も気になりますね。
深見さん:アレクサンドラの立場からすれば、マリーは厄介な存在ですよね。
園崎さん:でも、ヴァンサンとアレクサンドラは離婚してるんですから。
深見さん:まあ、アレクサンドラはベルトランと婚約してますしね。そうそう、ネタバレになるから話せませんが、今シーズン中にベルトラン絡みでアレクサンドラに名シーンが生まれます。私にとって一番印象的なシーンになりました。
堀内さん:先の話で言えば、大佐にも今シーズンはドラマティックな展開があるかも!? 期待していてください!
■第2シーズンはかなりパワーアップ! ハラハラドキドキの展開にご期待を!
――では、最後になりますが視聴者へのメッセージをお願いします!
堀内さん:第1シーズンがあんな終わり方でしたから、続きが気になっている方もいらっしゃると思いますが、第2シーズンはより一層パワーアップしています。見どころ満載、しがらみも満載で(笑)ぜひ応援よろしくお願いします!
園崎さん:現在、第2シーズンの収録も終盤にさしかかっていますが、とにかく自分自身が一視聴者になりきってしまうくらいストーリーに魅せられています。本当に面白いです! 思いっきり期待していただきたいのですが、いい意味でそれを裏切るシーズンになるかも!? です(笑)ジュリエットも第1シーズン以上にヴァンサンの行く手を阻む存在になり、かなりストーリーを引っかき回しています。そのあたりも、ハラハラしつつ観ていただければ嬉しいです。
深見さん:第1シーズンに比べて、さまざまな意味でパワーアップしています。人間関係もさらに複雑になり、それがうまくストーリーに絡んでいくので、私たちも毎回台本を読むのが本当に楽しみです。そして、シーズン後半には"まさか"の展開も!? いろいろな楽しみ方ができる作品だと思いますので、みなさんご自分のペースでご覧いただければと思います。よろしくお願いします!
森川さん:ヴァンサンは、アレクサンドラの件しかり、ローラの件しかり、自身の病気の件しかり、まさに時間がない(ノーリミット)!という展開です。そんな中、さまざまな歯車がかみ合いながら、大きな敵との闘いが壮大なスケールで描かれていきます。第1シーズンより一層パワーアップしていますし、リュック・ベッソンならではのテンポの良い軽快なストーリー展開も引き続き楽しんでいただけると思います。ぜひ期待していてください!
(WOWOW提供)