スティーブン・スピルバーグが製作し、ラッセ・ハルストレムが監督した映画『マダム・マロリーと魔法のスパイス』のブルーレイ&DVDが4月8日(水)に発売される。本作では、主人公のインド人の青年ハッサンを、無名の状態からスピルバーグに見いだされたインド系俳優、マニッシュ・ダヤルが演じて話題になっている。ハリウッドにインド系俳優ブームが到来したともいわれる昨今、マニッシュは注目すべき若手俳優のひとりと言えそうだ。
本作は、老舗フレンチレストランと新興インド料理店の攻防戦を中心に、"料理"が織りなすマジックが人々の心に響くヒューマン・エンターテインメント。舞台は南フランスの山間の地。ミシュラン1つ星の老舗フレンチ・レストラン「ル・ソール・プリョルール」は、夫の死後、最高のサービスと味の提供に人生をかけるマダム・マロリー(ヘレン・ミレン)によって切り盛りされていた。ある日、故郷を追われ、ヨーロッパの地で再起を果たそうと旅を続けていたインド人のカダム一家がその地にやってきて、空き家となったレストランを買い取り、インドレストランを開業することを決断する。その店は、マダム・マロリーのレストランからわずか100フィートの道を隔てた、真向かいに位置していた。静かな雰囲気のフレンチと対照的に、大音量でインド音楽を流し、強烈な匂いのスパイスを使った料理を供すインドレストラン。二つのレストランには一触即発の危機が訪れるのだった。
主演を務めるマニッシュは、これまで『新ビバリーヒルズ青春白書』や『LAW&ORDER:性犯罪特捜班』などに出演した経験を持つものの、知名度としてはほぼ無名の状態。そんな彼が、スピルバーグによっていきなり本作の主役に抜擢された。
スピルバーグは、「穏やかで安定した存在感があります」とマニッシュを評価する。そして「見た目こそ(父親役の)オムの息子に見えませんが、彼とオムはまるで本物の家族のようでした。二人はカメラに写っていないときでも絆が強く、おそらくマニッシュはオムから、インド料理の作り方を含めて、多くを学んだのではないでしょうか」と撮影の裏話も明かしている。
近年、映画界における「インド」のパワーには目を見張るものがある。歌や踊りがふんだんに盛り込まれたボリウッド・ムービーはもちろんのこと、ハリウッドでもインドを舞台にした作品やインド系俳優の出演が増えている。
マニッシュのほかにも、イギリスの人気テレビドラマ『Skins』で注目され、『スラムドッグ$ミリオネア』で主役を演じて一躍スターダムに躍り出たデーヴ・パテルや、映画『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』の主役でデビューし、ドラマ『HOMELAND』にも出演しているスラージ・シャマルも注目されている俳優たちだ。
今後、さらなる躍進が期待されるインド系俳優たち。その中でもひと際目覚ましい成長を見せるマニッシュから目が離せない。
『マダム・マロリーと魔法のスパイス』は4月8日(水)より、ブルーレイ&DVD発売、レンタル開始、オンデマンド配信開始(海外ドラマNAVI)
Photo:『マダム・マロリーと魔法のスパイス』
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