『HELIX-黒い遺伝子-』ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントよりブルーレイ&DVD発売! ドクター・ハタケ役の真田広之氏にインタビュー

2014年、米Syfyチャンネルで大ヒットを記録した『HELIX-黒い遺伝子-』。極寒の閉ざされた研究所内で突然科学者たちを襲う謎のウィルス...。果たして、この研究所内では一体何が起こっているのか...また、その謎を解明するためにやって来たCDCのメンバーたちは、ウィルスの脅威を止め、無事に生還することができるのか――。この物語の鍵を握るミステリアスな研究所の所長を演じた真田広之さんが、本作のブルーレイ&DVDリリースにあたり、ロサンゼルスからSkypeで電話インタビューに応じてくれました! 本作の見どころから、撮影時のエピソード、真田さんの普段の生活や近況まで、海外ドラマNAVIをご覧の皆様だけに、たっぷりご紹介します!

――正体不明の新ウィルスの脅威が迫って来るという設定が本当に怖い『HELIX-黒い遺伝子-』ですが、この作品が伝えている一番のメッセージとはなんでしょうか?

この作品には、いろいろな要素が含まれていると思います。特に、「人類がまだ直面したことがないこと」に挑む人々の姿を描いていて、そんな時、「どうあるべきなのか」ということを考えさせられる。いつ起こるかもしれない脅威を前にした時に、「自分ならどうあるべきか」という問いかけがあると思いますね。

――研究所の所長・ドクター・ハタケという役で、こだわった点、難しかった点などはありますか?

彼には、いろいろな隠された過去、秘密があります。それをどこまでちらつかせて良いのか...、やり過ぎず、でも(視聴者への)ヒントをすり込みつつ、という点ですね。バランスをとるのが難しかったですが、且つそれを楽しみながら演じることができました。ドクター・ハタケは、いわゆる"型にはまった悪い奴"というだけではない、非常に特殊な過去を持っている男だったので、いかにパターンにはまらずに、どうやって表現できるかな、ということを常に気を付けていたと思います。

 

――以前、ジュリア・ウォーカー役のキーラ・ザゴースキーさんが、本作のインタビューの際、真田さんとの共演シーンが非常に心強かったとおっしゃっていました。真田さんからみて、キーラさんとの共演はいかがでしたか?

はい。彼女は非常に思慮深く、自分の意志をしっかり持っていて、お互いにいろんなアイデアを出し合ってリハーサルに臨んでいましたし、「一緒につくり上げていったなあ」という実感もあり、僕自身も、その過程を楽しめる相手でした。彼女の役との関係は知ってて黙っていたので、その辺の面白さもありましたね。途中から「実はそうだったのね!知ってたの?」という。また、いつも台本を読んだ感想や、アイデアなど、本当にお互い気さくに話し合える関係性を築けました。

――ドクター・ハタケは、ほとんど全ての主要キャラクターと絡む役でしたが、ほかに、共演していて印象に残っている人物はいますか?

息子役のダニエル(ミーグン・フェアブラザー)です。彼は非常に人柄の良いキャラクターですよね。一緒に演じるシーンがとても多かったのですが、後半での愛憎のエモーションがすごく良かった。仲が良かった分、敵対した時の悲しさや感情がリアルに込み上げて来て、後半は胸が締め付けられる部分が多かったです。
ハタケは長く生きている分、たくさんのさまざまな「別れ」を経験していて、孤独でもあります。血は繋がっていなくても、ダニエルに対してそこまで感情を持っていたということが、ハタケという男を表現するのにおいても重要なポイントでした。あんな結末が待っているなんてことは露知らず...。あのシーンの前に、ダニエル役のミーグン・フェアブラザーと良い関係が築けていたのが良かったと思います。

――ありがとうございます。後半になればなるほど、最初は余裕を見せていたドクター・ハタケが、どんどん窮地に追い込まれていく姿に、観ているこちら側も本当に胸が締め付けられるような思いでした。

 

――さて、少し真田さんご自身への質問をさせてください。ロサンゼルスでの普段の生活、オフタイムなどはどんなふうに過ごしていらっしゃいますか?

ロスは気候も良いので、オフの日はトレーニングしたりしてますね。ウォーキング、ジョギング等を日課としています。そして、まだまだ課題が山ほどあるので、空いている時間は英語のコーチについてレッスンをしたり、また、映画は欠かさず観るようにしています。あとは友人やプロデューサー、共演者たちと集って食事に行ったりもしますね。
体調管理と、英語のトレーニングが軸にあって、そのほかの時間で、いろいろと興味のあることに時間を費やす、という感じです。

――英語のレッスンにはどのくらい取り組むのですか?

英語のトレーニングは、日にもよりますが、普段のレッスンだとだいたい2時間から3時間が基本です。言葉って"筋肉"じゃないですか。英語用の"筋肉"をしっかりキープしておかないと、良い発音ができないですからね。そういう意味ではこの『HELIX-黒い遺伝子-』は本当に良いトレーニングになりました。回を追うごとに会話も増えて、良い修業でしたね。
英語は、やればやるほど、難しさが見えてくるというか、微妙な違いというのがわかってしまうと、落ち込むことが多いんです。だから、次のステップに行くためには、次のステップの時のために、トレーニングしておかないと。

 

――ドラマの中ではあんなに普通に話されているのに、それでも落ち込むのですか?

そりゃもう、そればっかりですよ。「あちゃ!」ということは結構あります。その時にベストは尽くしていても、オンエアされる頃には、数か月前に撮ったシーンですから、足りなさが見えてきたりします。それに気付けるのは良いことなのかもしれないですけど。また次のレッスンに活かされて、そのことが課題として、教材として、次の作品に活かされる。

――日本でも、海外で活躍したいと思っている若い俳優や、スタッフ、学生の方々など沢山いると思うのですが、私も含め大変やる気が出ました! "一生懸命やるぞ"という。

そうだとしたらありがたいことです。この業界も、スタッフやキャスト、みんながどんどん外に出て、みんなで底上げしていくことができたらいいなと思っています。そんな人たちが増えて来たら嬉しいですよね。

――ありがとうございました! 昨年は『HELIX-黒い遺伝子-』と『エクスタント』2本でレギュラー出演をされましたが、今後、日本の作品での出演の可能性はありますか?

はい。まさに検討中で、可能性はありますが、やはり内容重視で、今まで通り慎重にチョイスしていきたいと思っています。たまたまロスに拠点は移していますが、日本の作品にも変わらずに出演していきたいと思っていて、日本と外国、自分の中ではあまり区別はしていないです。国で区切るのではなく、「ものが良ければどこにでもいくぞ」、という気持ちでいます。

 

――最後に、ロスでの生活で「これは美味しい!」というような、真田さんの好きな食べ物などはありますか? また、食生活で気を使っていることなどは?

このあたりは、サンタバーバラですから、いろいろ海の良い食材が入って来るので、シーフードは良いですね。
僕の場合は特に日本食がないとだめということもなくて、どこに行っても大丈夫なんです。普段は野菜、鶏肉を中心に、なるべく油ものを避けて、という感じです。
仕事でミーティングでの食事だったりすると、自分でメニューを選べないから、そういう時に気兼ねなく頂けるように、普段の食生活はシンプルにしています。

――苦手なもの、お嫌いなものはありますか?

食べられないものはないですね。出されたものは頂きます。ロケで世界中どこへでも行きますし、枕が変わっても、食事が変わっても、キープできるというのは(世界で仕事をするときの)条件かもしれないですね。ロスで製作の映画でも、撮影は海外のことも多々あります。ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、と、さまざまな地でロケをしますから、そこで何にでも対応できるように、変わらずに維持していくというのは、この仕事をする上で、とても重要なことだと思っています。

――真田さん、お時間どうもありがとうございました!

真田広之さんが出演する『HELIX-黒い遺伝子-』ブルーレイ&DVDは、5月2日(土)、ソニー・ピクチャーズ エンターテイメントより発売開始。

【『HELIX -黒い遺伝子-』 シーズン1 ブルーレイ&DVD情報】
■COMPLETE BOX ブルーレイ
2015年5月2日(土) Release
12,000円+税
■COMPLETE BOX DVD
2015年5月2日(土) Release
9,333円+税