『Glee』のあの人も出演する映画『ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声』、キャシー・ベイツ特別インタビュー!

人気TVシリーズ『Glee/グリー』でアーティを演じたケヴィン・マクヘイルも出演する映画『ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声』。「ボーイ・ソプラノ」とは、少年から大人になるまでの数年間だけしか出せない"奇跡の歌声"のこと。その一瞬に打ち込む少年たちが集う世界有数の少年合唱団を舞台に、ひとりぼっちの少年が厳しい指導者との出会いによって成長し、限られた時間の中で自分の運命を切り開いていく愛に溢れた物語が、爽やかな感動と共にいよいよ幕を開ける。トロント国際映画祭GALA部門をはじめとした世界各国の映画祭で上映され、絶賛と称賛の嵐を呼んだ話題作だ。

監督はアカデミー賞受賞作『レッド・バイオリン』で知られるフランソワ・ジラール、脚本は『ミッション:8ミニッツ』のベン・リプリーが担当している。そしてキャストには、アカデミー賞2度受賞のダスティン・ホフマンを筆頭に、デブラ・ウィンガー、ジョシュ・ルーカスといったベテラン俳優が集結。学校長役を演じるのは、『ミザリー』でオスカーを獲得したキャシー・ベイツ。そんなキャシーの特別インタビューが届いた。

キャシーは、この作品に引きつけられた理由について「脚本がステキだと思ったわ。でも本当に引きつけられたのはフランソワ・ジラールだった。彼の監督作『レッド・バイオリン』(98)が大好きなの。初めて会った時、私は彼の感情を傷つけてしまったの。彼を見るとハチドリを思い出すと言ったから。彼の思考パターンは、一度にたくさんのものを見るの。ビジュアルもその音楽性も。そこが魅力だわ。彼と初めて会ってすぐ、彼がどれほど脚本とつながり、脚本にどれほど情熱をもち、その中にどれほどの考えと努力を注ぎ込んでいるかがわかった。だから驚きではないわ。この映画にもっと打ち込みたい。彼と仕事ができるなら時間を増やしてもいいくらいよ」と、ジラール監督の存在が大きかったことを明かしている。

また、豪華俳優陣がそろったキャストの仲間意識の強さを語る中で、「ダスティンは食事にとても気を付けていると聞いていたの。でもある日、彼が『シェイク・シャック(ハンバーガーレストラン)で食べたことある?』って言ったの。それで私たち全員で車に乗り込んでシェイク・シャックまで行き、美味しいハンバーガーとシェイクで盛り上がったのよ。最高だった。また数日後に戻ってシェイクを飲んだくらい。とても美味しかったから。オーナーにも会って、楽しかった。12人でテーブルを囲んで、ランチを堪能してから、急いでセットに戻ったの」というエピソードも披露。

さらに、「誰が言ったか知らないけれど、小さな役ほど難しいものなの。脚本にないことを作り上げなくてはならないから。そうしたら、衣装デザイナーのユーナ・クワックが素晴らしいアイデアを授けてくれたの。この女性は昔ヒッピーだったかもしれないと。それが役立ったわ。私も昔ヒッピーだったから、あの頃の経験を思い出してみたの。友人のフィルと一緒にギターを演奏したものよ。グリニッチビレッジのファット・ブラック・プッシーキャットで演奏したの」と、今回の役柄の難しさを克服する上で実体験が助けになったと説明している。

そのキャシーら名優の演技も見ものだが、本作のもう一つの大きな魅力は、劇中で流れる珠玉の合唱曲の数々。ワーグナー、ヘンデルらによる名曲だけでなく、聖歌、日本の童謡「ほたるこい」なども歌われている。さらにエンディング曲は、大人気シンガーのジョシュ・グローバンが映画の舞台となったアメリカ少年合唱団と共に歌う「The Mystery of Your Gift」と、こちらも必聴だ。

『ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声』は、9月11日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー。(海外ドラマNAVI)

Photo:キャシー・ベイツ(『ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声』)(C)Myles Aronowitz 2014