イドリス・エルバが快挙! 全米映画俳優組合賞ノミネートが明らかに

12月9日、アカデミー賞の前哨戦として俳優同士が功績を称え合う賞、第22回全米映画俳優組合賞(通称:SAG)の候補が発表された。

このSAGとは、ハリウッド俳優が加盟する映画俳優組合が運営し、俳優同士がその功績を称え合う賞で、1995年にスタートした。アカデミー賞やゴールデン・グローブ賞が映画関係者や記者団体の投票によって決められるのに対し、同じ俳優によって選出されることから、最も名誉ある賞の一つとしての地位を確立している。

全米映画俳優組合賞は、演技を"協調性が不可欠な芸術"として位置付けており、俳優個人の演技だけでなく、出演者含め作品全体の調和にも焦点を当てている。そのため主演・助演俳優賞の他に、作品に出演した俳優全体に贈られるアンサンブル賞や、スタントマンの優秀な演技を表彰するというユニークな賞も設けられている。

TV部門では『ハウス・オブ・カード 野望の階段』『ゲーム・オブ・スローンズ』『ダウントン・アビー』『ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則』といった常連組が今回も候補に挙がる中、『Transparent(原題)』『Mr. Robot(原題)』などが新たにノミネート入りしている。

また、『刑事ジョン・ルーサー』のイドリス・エルバが、同作と『ビースト・オブ・ノー・ネーション』でテレビ、映画部門のダブルノミネートを果たした。イドリスは「本当に驚いているよ。僕にとってとても重要な二つの作品が友人や同僚から評価されたことは大きな誇りだ。素晴らしい共演者たちにもお礼を言いたい」とコメント。

この快挙はイドリスだけでなく、英国の名優マーク・ライランスも、トマス・クロムウェルを演じた歴史ドラマ『ウルフ・ホール』と、スティーヴン・スピルバーグ監督の映画『ブリッジ・オブ・スパイ』で候補に挙がっている。

さらに、1982年の映画『アニー』や『Glee』で知られるコメディエンヌのキャロル・バーネットが生涯功労賞を受賞することが決まっている。

主なノミネートは以下の通り。

【男優賞】(ミニシリーズ・テレビ映画部門) - Outstanding Performance by a Male Actor in a Miniseries or Television Movie
・イドリス・エルバ 『刑事ジョン・ルーサー』
・ベン・キングスレー 『TUT(原題)』
・レイ・リオッタ 『Texas Rising(原題)』
・ビル・マーレイ 『ビル・マーレイ・クリスマス』
・マーク・ライランス 『ウルフ・ホール』

【女優賞】(ミニシリーズ・テレビ映画部門) - Outstanding Performance by a Female Actor in a Miniseries or Television Movie
・ニコール・キッドマン 『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』
・クイーン・ラティファ 『Bessie(原題)』
・クリスティーナ・リッチ 『The Lizzie Borden Chronicles(原題)』
・スーザン・サランドン 『The Secret Life of Marilyn Monroe(原題)』
・クリステン・ウィグ 『The Spoils Before Dying(原題)』

【男優賞】(ドラマ部門) - Outstanding Performance by a Male Actor in a Drama Series
・ピーター・ディンクレイジ 『ゲーム・オブ・スローンズ』
・ジョン・ハム 『MAD MEN マッドメン』
・ラミ・マレック 『Mr. Robot(原題)』
・ボブ・オデンカーク 『ベター・コール・ソウル』
・ケヴィン・スペイシー 『ハウス・オブ・カード 野望の階段』

【女優賞】(ドラマ部門) - Outstanding Performance by a Female Actor in a Drama Series
・クレア・デインズ 『HOMELAND』
・ヴィオラ・デイヴィス 『殺人を無罪にする方法』
・ジュリアナ・マルグリーズ 『グッド・ワイフ』
・マギー・スミス 『ダウントン・アビー』
・ロビン・ライト 『ハウス・オブ・カード 野望の階段』

【男優賞】(コメディ部門) - Outstanding Performance by a Male Actor in a Comedy Series
・タイ・バーレル 『モダン・ファミリー』
・ルイスC.K.  『LOUIE(原題)』
・ウィリアム・H・メイシー 『シェイムレス 俺たちに恥はない』
・ジム・パーソンズ 『ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則』
・ジェフリー・タンバー 『Transparent(原題)』

【女優賞】(コメディ部門) - Outstanding Performance by a Female Actor in a Comedy Series
・ウゾ・アドゥーバ 『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』
・イーディ・ファルコ 『ナース・ジャッキー』
・エリー・ケンパー 『アンブレイカブル・キミー・シュミット』
・ジュリア・ルイス=ドレイファス 『Veep(原題)』
・エイミー・ポーラー 『Parks and Recreation(原題)』

【アンサンブル賞】(ドラマ部門) - Outstanding Performance by an Ensemble in a Drama Series
・『ダウントン・アビー』
・『ゲーム・オブ・スローンズ』
・『HOMELAND』
・『ハウス・オブ・カード 野望の階段』
・『MAD MEN マッドメン』

【アンサンブル賞】(コメディ部門) - Outstanding Performance by an Ensemble in a Comedy Series
・『ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則』
・『Key & Peele(原題)』
・『モダン・ファミリー』
・『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』
・『Transparent(原題)』
・『Veep(原題)』

【テレビスタント・アンサンブル賞】 - Outstanding Action Performance by a Stunt Ensenmble in a Comedy or Drama Series
・『ブラックリスト』
・『ゲーム・オブ・スローンズ』
・『HOMELAND』
・『デアデビル』
・『ウォーキング・デッド』

【生涯功労賞】
キャロル・バーネット

(海外ドラマNAVI)

Photo:イドリス・エルバ(C) Izumi Hasegawa/www.HollywoodNewsWire.net