米ケーブル局のFXは、アメリカにおける「脚本をともなうTVシリーズ(※)」の作品数は今年、合計409本に達したと発表した。これは、地上波、基本/有料ケーブル、ネット配信を合わせた数で、新記録となる。米Deadlineが報じた。
Reporters Who Cover Televisionにおいて同局が行った報告によれば、今年の作品数は、前年の376本から409本と、9%の増加。また、2009年の211本と比較すると94%と、ほぼ倍増している(中でも、基本ケーブル局の作品数は66本から181本と、ほぼ3倍増)。
FXネットワークのリサーチ部門執行副社長のジュリー・パイペンコッターによれば、地上波、基本/有料ケーブル、ストリーミングの各プラットフォームにおいて、脚本をともなうTVシリーズの作品数は、過去3年連続して増加しているとのこと。とりわけ、基本ケーブルとデジタルサービスにおける増加が顕著になっているという。
このように、盛況を迎えている米TVドラマ業界だが、喜んでばかりもいられないかもしれない。今年の夏、同局のジョン・ランドグラフCEOはTV批評家協会(TCA)において、作品数が多すぎて、良質の番組が埋没してしまう現状を憂いていた。さらに、今後1~2年がアメリカにおけるTVのピークで、以降は作品数が減少していくだろうとも予想している。
※...脚本をともなうTVシリーズとは、ドラマ、コメディ、リミテッドシリーズ(ミニシリーズ)の総称。リアリティ番組、TVムービー、特別番組、ニュース、スポーツ番組、デイタイム番組、児童向け番組は含まれない。
(海外ドラマNAVI)
Photo:FXは近年、『ストレイン 沈黙のエクリプス』『FARGO/ファーゴ』などをリリース
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