アメリカでクリスマスに放送されるTV番組特集!

今年もあっという間に年の瀬です。12月といえばクリスマス。例年通り暖冬なハリウッドですが、アメリカはホリデイ・ムードでいっぱい。TV界もその例にもれずクリスマスの特番が目白押し。新しい番組から、毎年恒例のレギュラー的存在の番組まで、アメリカではこんな番組をやっているんです。

1.『チャーリー・ブラウンのクリスマス / Charlie Brown Christmas』(アニメ)
Charlie Brown Christmasこれは、私がアメリカに来るン十年前からクリスマス前になると必ずやっている定番アニメで、これが放映されると「あ~、今年もクリスマスが来たな~!」って思うんです。ただ面白いのは、アメリカってスヌーピーの本拠地なのに、いたってチャーリー・ブラウンが全面に出がちという(日本ではスヌーピーが最初ですよね)、そんな状況があって、ピーナッツのアニメ番組はほとんどが「チャーリー・ブラウンの~~」というくくりがついているんです。スヌーピー大好きの私としては解せないんですが、まぁピーナッツの年功序列でいくと最初に誕生したのはチャーリー・ブラウンなんでしょうがないかと...(苦笑)。

いつも冴えないチャーリー・ブラウンは、みんながハッピーなクリスマス前でもブルーな気分。ルーシーのアドバイスでクリスマス会の監督をすることになったはいいけど、チャーリー・ブラウンがせっかく用意したツリーがショボいとみんなに笑われてガックリ。でもそんなときクリスマスの本当の意味が何なのかをみんなが思い出すというある出来事が起こる...。

2.『ビル・マーレイ・クリスマス/A Very Murray Christmas』(Netflix)
A Very Murray Christmas映画・TV番組の配信サービスで独自のプログラミングも行っているNetflixがこのホリデー・シーズンに製作した特別ストリーミング・スペシャル。日本でも配信されています! 監督に映画『ロスト・イン・トランスレーション』で一躍有名になったソフィア・コッポラを迎え、映画でタッグを組んだコメディ俳優ビル・マーレイと再コラボ。ジョージ・クルーニー、マイリー・サイラス、エイミー・ポーラーなど多数のセレブが友情出演。クリスマスになると各局で特番を組むのはよくあることですが、Netflixさすが! 季節の特番をやるとは時代の流れを感じます。

クリスマスの日は大切なパフォーマンスがあるというのに大吹雪に見舞われて宿泊中のホテルから身動きが取れなくなってしまったビル。イラついても仕方ないからホテルの大広間でコンサートをやろうということになる。歌い始めると、吹雪でホテルに缶詰になっていた他のセレブたちが続々と姿を見せ始めて、オールスターコンサートの宵となる。

3.『Christmas in Rockfeller Center』(バラエティ)
Christmas in Rockfeller Centerアメリカ人なら誰もが知っているニューヨーク・シティーのロックフェラー・センター。そこでは1933年から11月になると21~30メートルの高さがある巨大クリスマス・ツリーが飾られるのが習わしになっていて、12月の第1週には盛大なツリーの点灯式が行われます。それをライブ中継するのが『Christmas in Rockfeller Center』。美しく飾られた野外ステージに人気ミュージシャンをゲストに迎え、歌と踊りでクリスマスの到来を祝うバラエティー番組です。

毎年恒例クリスマスの呼びものである脚線美の美女ばかりを集めたダンスカンパニー「ロケッツ」のパフォーマンスは、このショーの定番。今年は、アンドレア・ボチェリ、メアリー・J. ブライジ、ジェイムズ・テイラー、そしてスーパースターのスティングが勢揃いして、それぞれが不朽のクリスマス・ソングを披露。そして締めはカウントダウンで巨大ツリーに明かりが灯って、メリー・クリスマス!!

4.『素晴らしき哉、人生!/It"s a Wonderful Life』(名作映画)

巨匠フランク・キャプラ監督、名優ジェームズ・スチュアート主演の1946年アメリカ映画。不朽の名作として毎年末に必ずTV放映されており、この映画のおかげでキャプラ監督とジェームズ・スチュアートは若い世代にも知られる存在となっています。この作品は古き良きアメリカの看板映画(!?)的存在なのです。

希望を託していた新事業への資金を失くしてしまい絶望的になる主人公のジョージ。クリスマスになり、川に身を投げ自殺しようするが、その瞬間別の男が川に飛び込み逆に救出する羽目に。「生まれて来なければ良かった」と嘆くジョージに、その男は実は自分は天使であることを明かす。そしてジョージが生まれて来なかったら、この世がどうなっていたかを見せて人生の素晴らしさに気づかせようと試みる。その様子を見たジョージは徐々に自分が見失っていたものに気づき始めるのだった。

5. 『The Great Holiday Baking Show』(リアリティ番組)
The Great Holiday Baking Showイギリスにある人気番組のフォーマットをそのまま取り入れ、選抜された応募者が決められた時間内にお菓子作りの腕を競うリアリティ番組。審査員が見守る中でのハイテンションお菓子バトルなのですが、個人の腕前はもちろんのとこ、いかにその状況におけるプレッシャーに負けずに、自分の力を最大限に発揮できるかという点が大きく命運を分けている部分があって、挑戦者たちのテンパり具合を見るのが醍醐味(笑)。

第1週目は、「クッキー」、2週目は「ケーキ」、3週目では「ペーストリー」と各週でメインテーマが決まっており、その中でサブテーマとなる「シグネチャー・ベイク(=自慢のお菓子)」そして「テクニカル・ベイク(=技術を要するお菓子)」と2ラウンドバトル方式になっている。クリスマスの週に放映予定の「ペーストリー」ウィークは、第1ラウンド「クリスマスの朝食用ペーストリー」第2ラウンド「最高にホリデイ・チックなプルーツを使ったデザート」という難しそうなサブテーマがついていてまた挑戦者のテンションが高くなりそう。

6.『The Great Christmas Light Fight』(リアリティ番組)
The Great Christmas Light Fight日本ではクリスマスの季節にライトアップのイベントこそ多くあるものの、自分の家や庭をクリスマスライトで飾り付けるという習わしはありませんよね。アメリカでは個人差こそあれど一家をあげて(時には1ブロックのご近所さんがみんな一緒に...!)気合いの入った家の外観ライトアップが行われます。そこに目をつけたのがこのリアリティ番組。

全米から選ばれたホームオーナーたちが、ファミリーの名にかけて、或いはコミュニティーの名にかけてライトアップの王者を目指す。参加者の中にはコンピューターを使ってタイミングを計って音楽もつけたディズニーランド顔負けのライトショーを用意するなど、プロも驚きのクォリティー。優勝者には5万ドル($1/¥122換算で約610万円)が贈られるということで、白熱したバトルが繰り広げられる。

まだたくさんご紹介したい番組があるのですが、少しでもアメリカのクリスマスの雰囲気がみなさんに伝わったらいいな~、と思っています。風邪などに気をつけて、ステキなホリデイをお過ごしくださいね。(文:明美・トスト / Akemi Tosto)

Photo:
『Charlie Brown Christmas』(C)United FeatureSyndicate
『A Very Murray Christmas』(C)Netflix. All Rights Reserved.
『Christmas in Rockfeller Center』(C)Peter Kramer/NBC
『The Great Holiday Baking Show』(C)2015 ABC
『The Great Christmas Light Fight』(C)2015 ABC