EU離脱に対する英国セレブの反響は?

今月23日(木)に行われた国民投票により、欧州連合(EU)離脱派が勝利し、大きな転換期を迎えている英国。そこで今回は、EUのみならず世界中の経済・金融状況に大きな影響をもたらすこの決定に対する、英国出身の有名人たちの反応をご紹介する。

英国内ではかねてから主張されてきたEU離脱。国民投票の結果、離脱派が52%と、残留派(48%)をわずかに上回り、英国のEU離脱が決定的になった。投票結果が報道された直後から株価が大きく下落するなど、すでに世界経済に大きな影響が出ており、今後離脱が認められれば社会情勢が一変することは避けられない。

この国民投票では、英国セレブたちの意見も真っ二つ。残留派には、デヴィッド&ヴィクトリア・ベッカム夫妻、ダニエル・クレイグ(『007』)、イドリス・エルバ(『刑事ジョン・ルーサー』)、ベネディクト・カンバーバッチ(『SHERLOCK/シャーロック』)、キーラ・ナイトレイ(『パイレーツ・オブ・カリビアン』)、音楽プロデューサーのサイモン・コーウェル、小説家J・K・ローリング(「ハリー・ポッター」シリーズ)らが名を連ね、日本でも人気の高い有名人は残留派が多い印象だ。残留を支持していたダニエル・ラドクリフ(『ハリー・ポッター』)は、「最悪の国家主義で、最悪の愛国心だ。本当に恐ろしいよ」と、エンタメ情報サイト米Vultureのインタビューでコメント。また、アメリカで活躍している俳優でコメディアンのジェームズ・コーデンは、「イギリスで何が起こっているのか、理解できない。イギリスの若者たちが本当に気の毒だ。今日をきっかけに君たちは失望してしまったのではないかと心配だよ」と、将来を不安視する心境を吐露した。

英国のEU離脱により、日本では同国でプレーするサッカー選手の去就も心配されているが、元イングランド代表のソル・キャンベルは離脱派だった。彼が離脱を支持した理由は、「他の欧州の国から多くの選手が来てしまうことで、スター選手ですら平凡な選手と一緒に並べられてしまう。才能あるイングランドやイギリスの若い選手が追い出される姿を見てきて、(イングランド1部の)プレミアリーグに簡単に入れてしまうような危険性にさらされていると思う」と、イギリスのサッカー界を危惧する故だったことを明かしている。

先行き不安な離脱問題だが、ジェームズ・コーデンや彼の友人でミュージシャンのジャーヴィス・コッカーは、再投票を求める署名活動に参加している。この署名はすでに320万を超えているそうで、今後の動向が注目される。(海外ドラマNAVI)

Photo:デヴィッド&ヴィクトリア・ベッカム
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