■『No Tomorrow』
全米人気ドラマ『ジェーン・ザ・ヴァージン』のベン・シルヴァーマンが製作総指揮を担い、そしてお茶の間でカルトファンを得た異色ミュージカル・ドラマ『Galavant』で主演を務めていたジョシュア・サザッセが、番組ヒロイン(トリ・アンダーソン)のハートをものにするちょっと妙なご近所さん役を務める。
通販商品の管理倉庫で品質管理を担当するイーヴィ。リスクを冒すことが苦手な彼女の人生は、昔からなんの冒険もない単調極まりないものだった。そんなある日、間違って送られてきた配達物をきっかけに近所に住むイケメン男性エグゼビアと出会う。自由奔放に生きるエグゼビアに急速に惹かれていくが、その自由奔放さは彼が8ヵ月と12日後に世界が終わると信じているからだと分かった時、イーヴィは困惑する。しかし、彼から「世界が終わる前にやりたいこと」のリストを作ることを勧められ実行し始めたことから、退屈だったイーヴィの生活が好転していく。エグゼビアと付き合ってみることにしたが、果たして彼は正気なのかそれともただの変人なのか?そして二人の恋の行方は...?
製作スタジオ:CBS
放送局&放送開始日:The CW 10/4/2016
製作総指揮:ベン・シルヴァーマン
出演者:トリ・アンダーソン(『REIGN/クイーン・メアリー』)、ジョシュア・ザッセほか
■『Bull』
『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』の人気者アンソニー・"トニー"・ディノッゾを演じたマイケル・ウェザリーがハンサムでチャーミングなやり手の天才心理学者を演じる期待のドラマ。
アンソニー演じるドクター・ジェイソン・ブルは、裁判コンサル会社「トライアル・アナリシス」を営む異色の敏腕心理学者。「人間の意思疎通手段は、93パーセントが言葉に頼らない動きである」という心理学の知識を生かし、判決の行方を左右する陪審員選びから始まり、果ては弁護人の服装や身のこなし方といったところまで、人間の心理を見抜くことで裁判の行方を操作するサービスを提供している。ジェイソン自らの才能と知識そして有能なチームメンバーとともに最新のテクノロジーを駆使し、クライアントである被告人にとって有利となる判決を導きだすのだ。だが、被告人の関わった事件の背景、その裁判に最適な陪審員選抜のリサーチを行っていくうちに、ジェイソンの心を揺さぶるような様々な人間ドラマに出くわすことになる。
『Bull』は、事実を元にしたストーリーで、アメリカのお茶の間で人気の心理セラピストで、自らの心理相談番組が高視聴率を上げているDr.フィルことフィル・マッグローの体験を元に描かれたドラマだ。ベストセラーになったセルフヘルプの本を自ら執筆するなど文才もあるDr.フィルが番組コンサルタントと脚本を担当している。
製作スタジオ:CBS
放送局&放送開始日:CBS 9/20/2016
製作総指揮:ロドリゴ・ガルシア、ポール・アタナシオほか
出演者:マイケル・ウェザリー(『NCIS』)、フレディ・ロドリゲス (『シックス・フィート・アンダー』)ほか
■『The Great Indoors』
全米のお茶の間ではお馴染みのジョエル・マクヘイル(『コミ・カレ!!』)、そして日本の海外ドラマファンには『24 TWENTY FOUR リブ・アナザー・デイ』のデイヴィス英国首相役が記憶に新しい英国演技派俳優でコメディアンでもあるスティーヴン・フライ共演の30分コメディ。
これまで冒険家として名を馳せ、アドベンチャー雑誌「アウトドア・リミッツ」の看板的存在のジャック(ジョエル・マクヘイル)。雑誌の創設者で編集長のローランド(スティーヴン・フライ)から突然呼び出され久しぶりに顔を出したオフィスは、昔とは打って変わり、ズラリと並んだコンピューターと遊戯ルーム、そして社員は20代前半ばかりで、ジャックは目を白黒させる。そんなところへ編集長から、「アウトドア・リミッツ」の紙媒体としての終結と全面オンライン移行のニュースを告げられる。ショックを受けるジャックを前にローランドは笑顔で"社員"の管理はジャックが担当するようにと言い渡す。アドベンチャーにしか興味のないジャックは愕然。ITのことなど全くわからないし、"ガキども"の子守りなどマッピラ! おまけにローランドの娘で昔付き合っていたこともあるブルックが自分のボスであることを知って大パニックになる。一世一代の"アドベンチャー"を任されたジャックは果たしてサバイブできるのか!?
製作スタジオ:CBS
放送局&放送開始日:CBS 10/27/2016
製作総指揮:アンディ・アッカーマン、クリス・ハリス
出演者:ジョエル・マクヘイル、スティーヴン・フライ、クリストファー・ミンツ=プラッセ(『キック・アス』)ほか
■『Doubt』
『グレイズ・アナトミー』のクリエイターを迎え、キャサリン・ハイグル主演で贈る法廷ドラマ。
セイディ(キャサリン・ハイグル)は有名弁護士事務所の花形。被告側の弁護を専門とする彼女は悪質な殺人事件を任される。被告のビリー・ブレナン医師にと面会するが、殺人鬼のイメージとはかけ離れたハンサムな元小児外科医が、恋人を殺した犯人だとはどうしても思えなかった。ブレナンとの面会を重ねるうちに彼の魅力にハマっていくセイディ。同僚で友人のアルバートの心配をよそに、弁護士としてあるまじき行為に走ってしまう。事務所のオーナーで指導者でもあるアイゼアからの警告を気にかけながらも、法廷でブレナンの無実を勝ち取ろうと躍起になる。しかし、有能弁護士としてのセイディの感性がブレナンのダークな一面を察知し始めていた...。
『Doubt』には、『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』の人気キャラの一人であるラヴァーン・コックスが出演しており非常に注目を集めている。ラヴァーンは、セイディの同僚でやり手弁護士のキャメロンを演じているのだが、トランスジェンダーである主要登場人物を実際にトランスジェンダーの俳優が演じるというのは、米国TV業界史上初のことで、LGBT社会にとっての躍進であると話題になっている。また被告人ビリー・ブレナンを演じるイケメン男俳優スティーヴン・パスクール(『グッド・ワイフ』)も最近注目されている俳優の一人で、本作は何かと話題の多い新番組となっている。
製作スタジオ:CBS
放送局&放送開始日:CBS 未定
製作総指揮:トニー・フェラン、ジョーン・レイター、サラ・ティンバーマン
出演者:キャサリン・ハイグル、スティーヴン・パスクール、ラヴァーン・コックスほか
■『Man With a Plan』
大人気ドラマ『フレンズ』のジョーイ役でお馴染みのマット・ルブランが、専業主婦だった妻が仕事に戻るため育児に関わらなければならなくなったマッチョな夫として、3人の子育てに振り回されてハチャメチャになる様子を描くコメディ。
アダム(マット・ルブラン)は建設現場の現場監督。家には幼稚園児の娘、小学生の息子、そしてティーンエイジャーの娘がいるものの、育児は13年間専業主婦の妻に任せきり。ところが妻が元の職に戻ると宣言。アダムにも子育てのバトンが回ってきた。壁塗りや柱を建てるのはお手のものだが、お姫さまごっこの相手やPTAのお付き合いにはとんと縁遠かったアダム。子育てなど未開の地で困り果てているところへ、実は周囲のお母さんたちも同じように子育てに迷っているということに気付く。子どもを育てるのも建築現場を仕切るのと同じで学べばいいさ!と気を取り直すが、果たして子どもたちがパパに仕切られてくれるかどうか...!?
アメリカのネットワーク局ではパイロットと呼ばれる初回エピソードはテスト版と見なされており、その評判次第で内容が変わったり俳優が変更になることもよくある。今秋放映予定のアクションドラマ『MacGyver」』でもスタッフ、キャストともに交代があったが、本作もそのパターン。妻役だったジェナ・フィッシャー(『ザ・オフィス』)が降板することになり、現在新たな女優をキャスティング中。
製作スタジオ:CBS
放送局&放送開始日:CBS 10/24/2016
製作総指揮:マット・ルブラン、マイケル・ロテンバーグ、ジェフ・フィルゴほか
出演者:マット・ルブランほか
■『Incorporated』
マット・デイモン & ベン・アフレックというハリウッドのゴールデンコンビが製作総指揮にあたる近未来を舞台にしたサスペンスドラマ。
時は2062年。アメリカでは強欲な企業が政府をも押しつぶし、国の経済は衰退の一途をたどっていた。失業者が溢れ貧困が加速した結果、たくさんのアメリカ人がカナダに流出するという事態になり、昔メキシコの違法移民たちが味わった苦しみをアメリカ人が味わう時代になっていた。そんな社会で、特に権力を振るっていたのは巨大企業スピーガ。階級の高いエリートしか採用しないこの会社では、社員になれば飢えや貧困から自分と家族を守ってもらえるが、企業に絶対服従を言い渡される。そしてスピーガに疑問を持った社員は謎の失踪を遂げるというのもこの社の公然の秘密だった。家族とともに貧困生活に苦しむ青年ベン・ラーソンは、この企業に潜入して秘密を探る仕事をオファーされる。自分の階級を消滅させ、別人に成りすましてスピーガに入社するベン。この仕事が彼の生活にそして愛する人にどのような影響を及ぼすかを知る由もなかった。
ベンを演じるのは、『REIGN / クリーン・メアリー』で王フランシスの従兄弟ルイ・コンデに扮した英国俳優ショーン・ティール。スピーガの責任者エリザベスには『MAD MEN マッドメン』のマリー・カルヴェ役ジュリア・オーモンド。そして企業の"死刑執行人"と呼ばれるジュリアンには『24』シリーズのデイビッド・パーマー大統領役でお馴染みのデニス・ヘイスバートが起用されている。
製作スタジオ:CBS
放送局&放送開始日:Syfy 未定
製作総指揮:マット・デイモン、ベン・アフレック、テッド・ハンフリーほか
出演者:ショーン・ティール、ジュリア・オーモンド、デニス・ヘイスバートほか
■『American Gothic』
『グッド・ワイフ』の製作チームからコリン・ブリンカーホフ。スパイドラマ『ジ・アメリカンズ』からは製作総指揮ダリル・フランクとジャスティン・ファルヴェイが参加した、筋金入りのサスペンスドラマ。
コンクリートで財を成したホーソン一族は、市長選に出馬を果たした娘アリソンから呼び寄せられて久しぶりに大邸宅に集合する。一同が揃ったその時、ホーソン・コンクリートが使用されていたトンネルで事故が起きたとの知らせが入る。トンネルの天井部分が崩落し、そのコンクリートの中から15年前に迷宮入りになっていた「シルバーベル連続殺人事件」に関係したと思われるベルトが発見される。アリソンは早速記者会見を開き、連続殺人犯の逮捕を公約として掲げるのだが、その場に立ち会わせていた父親ミッチが突然心臓マヒで倒れてしまう。これを機会に一族の中で封印されていた醜い過去と嘘が表面化し始める。
2009年の映画『DRAGONBALL EVOLUTION』で悟空を演じたジャスティン・チャットウィンが一族の問題児キャム、映画『サイドウェイ』で数々の賞に輝いた女優ヴァージニア・マドセンが一家の要であるホーソン夫人にキャスティングされている。
製作スタジオ:CBS
放送局&放送開始日:CBS 6/22/2016より放送中
製作総指揮:ダリル・フランク、ジャスティン・ファルヴェイほか
出演者:ジャスティン・チャットウィン、ヴァージニア・マドセン、カタリーナ・サンディノ・モレノ(『そして、ひと粒のひかり』)ほか
■『BrainDead』
大人気のうちに幕を閉じた法廷ドラマ『グッド・ワイフ』の製作総指揮ロバート&ミシェル・キング夫妻をクリエイターに迎えた政治コメディ・ドラマ。
主人公のローレルは家族全員が政治に携わる仕事をしているのに大の政治嫌い。一時期は政治に携わろうとした時期もあったが生気を吸い取るようなワシントンD.C.が嫌で、今では誰にも見向きされないドキュメンタリー映画作りに励んでいる。またもや金欠状態のプロジェクトを抱えた彼女は、政治家の父親から映画の資金を出す代わりに弟ルークの政治のキャリアを手伝ってやってほしいと頼まれる。そこで再び戻って来たワシントンD.C.では正気の沙汰とは思えない嘘と虚像がはびこり、冷血無情で好戦的な人間にあふれかえっていた。だが今回は何かがおかしいと感じ始めるローレル。本当に頭に問題がある人が多いのだ...。文字通り脳みそが溶けて耳から出てる人やら頭が爆発してしまう人やらが多発!「共和党 vs. 民主党」の戦いもグチャグチャの様相を呈してきたある日、ローレルは頭爆発事件のとんでもない真相を突き止める...。
折しも大統領選真っ最中で、特にドナルド・トランプのような呆れた発言をしている人物が最終候補になったアメリカでは、まさにタイムリーでドンピシャな新番組。すでに放送開始されている本作は、老若男女とはいかないものの、ちょっと頭を使う辛口コメディ好きから人気を集めている。
製作スタジオ:CBS
放送局&放送開始日:CBS 6/13/2016より放送中
製作総指揮:デヴィッド・W・ザッカー(『グッド・ワイフ』)、リドリー・スコット、ロバート・キング、ミシェル・キングほか
出演者:メアリー・エリザベス・ウィンステッド(『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』)、ダニー・ピノ(『LAW & ORDER: 性犯罪特捜班』)、アーロン・トヴェイト(『グレイスランド 西海岸潜入捜査ファイル』)ほか
■『I"m Dying Up Here』
数々の有名コメディアンを生み出した1970年代のアマチュア・コメディ業界を舞台にしたドラマ。
1970年代、ロサンゼルスではコメディアンを目指して若者がアマチュア・コメディ劇場に群れをなしていた。その中でも突出した若者たちが中年女性ゴールディの経営する劇場をホームベースと呼んでいた。ゴールディは、それぞれ過去の傷を持ちながらも大きな夢を抱いたコメディアンの卵たちを時には実の母親がごとく、そして時には鬼がごとく見守っていた。だが弱肉強食のアマチュア・コメディ界において、すべての若者が無傷でサバイブできるはずのないことをわかっているのはゴールディだけだった。
作家ウィリアム・ノーデルシーダーが執筆した同名の実話本が元になっている。2010年の映画『ザ・ファイター』で、アカデミー賞を含む賞を総なめにした性格俳優メリッサ・レオがコメディ劇場の女主人ゴールディを演じている。また、初回エピソードには、『キャプテン・アメリカ / ウィンター・ソルジャー』でキャップの親友バッキーことウィンター・ソルジャーを演じて人気上昇中のセバスチャン・スタンが、その時とは似ても似つかぬ様相でゲスト出演している。
製作スタジオ:CBS
放送局&放送開始日:Showtime 未定
製作総指揮:ジム・キャリー、マイケル・アグィラー、デヴィッド・フレボット
出演者:メリッサ・レオ、セバスチャン・スタン、アリ・グレイナー(『FRINGE/フリンジ』)
ほか
■『MacGyver』
1985年から7シーズンにわたって放送された人気アクションドラマ『冒険野郎マクガイバー』のリメイク版だが、オリジナルよりも若いマクガイバーの20代が舞台のアドベンチャー・アクション。オリジナルのリチャード・ディーン・アンダーソンに代わる主人公を、『X-MEN』シリーズのルーカス・ティルが演じる。
マクガイバーには天才的な科学の知識を生かし、どこにでもある日常的なもの活用することで絶体絶命のピンチを乗り越えるという特技がある。米国政府内の特別捜査部を仕切ることになった彼は、元CIA捜査官リンカーンを相棒に、世界の窮地を救うために大活躍する。
『ワイルド・スピード SKY MISSION』、『ソウ』シリーズなどでハリウッドの売れっ子監督になったジェームズ・ワンが製作総指揮を担当。当初、ワンはパイロット(=初回エピソード)を監督することになっていたが『死霊館 エンフィールド事件』のスケジュール調整がつかず降板。だが新しい監督の作ったパイロットが不評だったため、スケジュールの空いたワンが返り咲いてパイロットの監督を担当することに。新しい脚本家として『HAWAII FIVE-0』の製作総指揮者であるピーター・M・レンコフも参加し、わかりやすいストーリーの流れになったと伝えられている。マクガイバー役のルーカスは続投だが、他の登場人物は一部差し替えられており、今秋放映される『MacGyver』は新しい装いでのスタートが予定されている。
製作スタジオ:CBS
放送局&放送開始日:CBS 9/23/2016
製作総指揮:ジェームズ・ワン、ピーター・M・レンコフ、ヘンリー・ウィンクラーほか
出演者:ルーカス・ティルほか
(取材・文: 明美・トスト / Akemi Tosto)
※タイトル、クレジットはLAS2016開催時のものです。実際の放送時には異なる場合があります。