リュック・ベッソン、盗作で5100万円の支払いを命じられる

『レオン』『96時間』『トランスポーター』『ノーリミット』など数々のヒット作を生み出しているリュック・ベッソンが、2012年の映画『ロックアウト』である作品の一部を盗用したとし、裁判所から45万ユーロ(約5100万円)の支払いを命じられたことが分かった。英Digital Spyが報じている。

ベッソンが盗用したとされているのは、ジョン・カーペンターが手掛けた1981年の映画『ニューヨーク1997』。ガイ・ピアース(『L.A.コンフィデンシャル』)主演の『ロックアウト』は、宇宙空間に浮かぶ監獄を舞台に、暴動の発生によって人質にされた大統領の娘の救出に向かう元CIAエージェントの活躍を描く近未来SFアクション。一方、カート・ラッセル(『ヘイトフル・エイト』)が主演を務めた『ニューヨーク1997』も近未来SFアクションで、巨大な刑務所と化したマンハッタンを舞台に、元特殊部隊で終身刑を受けている主人公が恩赦と引き換えに、乗っていた専用機が同地に墜落したことで街から出られなくなってしまった大統領の救出に向かうというストーリーだった。

裁判は昨年秋から行われており、その際にも盗作が認められてベッソンは8万5000ユーロ(約970万円)の支払いを命じられたが、判決を不服として上訴した結果、今回の判決に至った。もともとカーペンター側は240万ドル(約2億4000万円)の損害賠償を請求していたが、裁判所はこの2本の映画の内容に違いがあることにも注意を向け、大きく減額した45万ユーロの支払いという判決を下している。

ベッソン側の弁護士は、「カーペンターの映画も、『マッドマックス』や『リオ・ブラボー』の内容と似ている」と主張したが、裁判所はベッソンの映画とカーペンターの映画には類似点が多く挙げられていることを指摘。ベッソンの代理人は、「とても驚いていますが、我々は判決を受け入れます」とコメントしている。

ベッソンは『ロックアウト』では脚本を執筆し製作総指揮を務めていたものの、監督を任されたのは同作が長編デビューとなるスティーヴン・セイント・レジャーとジェームズ・マザーだった。(海外ドラマNAVI)

Photo:リュック・ベッソン
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