『サイコ』『鳥』『めまい』『裏窓』などの傑作映画を手掛け、TVシリーズ『ヒッチコック劇場』のホストを10年近く務めたアルフレッド・ヒッチコック監督。それらの作品をベースに、アンソロジー・シリーズの企画が動き出した。
米Varietyが報じたところによると、企画を動かしているのは、NBCユニバーサルが所有する制作会社ユニバーサル・ケーブル・プロダクションズ。「Welcome to Hitchcock」と題されたTVプロジェクトのために、アルフレッド・ヒッチコック・エステートと契約を交わしたという。
同プロジェクトは、独特のストーリーテリングで知られるヒッチコックのスタイルに倣った犯罪ミステリーを作るというもので、シーズン全体にわたって物語が繰り広げられるアンソロジー形式を採用する。ただし、ヒッチコックが手掛けた作品のうち、シーズン1のベースにどれが選ばれるのかはまだ分かっていない。
同制作会社のドーン・オルムステッドは、「ヒッチコックは亡くなった後も、世界において最も祝福された監督であり先見者であることに変わりはありません。背筋の凍るような物語を語らせたら、右に出る者のない達人です。ヒッチコックの作品にオマージュを捧げたいと考えた私たちに、ヒッチコック・エステートが信頼を置いてくれたことを光栄に思います」と述べている。
同プロジェクトの製作総指揮は『ホーム・アローン』や『ハリー・ポッターと賢者の石』の監督を務めたクリス・コロンバスで、ゴーサインが出れば本パイロットも監督することになる。
ヒッチコックの遺族のバックアップを得て作られるアンソロジー・シリーズで、名作の数々がどのように装いを変えてTVに登場するのか。企画の進展に注目したい。(海外ドラマNAVI)
Photo:アルフレッド・ヒッチコック
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