名門大学に『シンプソンズ』のホーマーについて学ぶコースが登場

創設500年以上を誇り、ノーベル賞受賞者や英国首相を輩出してきたスコットランドのグラスゴー大学が、アメリカの人気アニメ『シンプソンズ』の主人公ホーマーについて学べる哲学コースを開講することが分かった。英BBCなどが伝えている。

マット・グローニングが手掛けた『シンプソンズ』は、1989年に放送がスタートし、今ではアメリカのシットコム、そしてアニメとして最も長く放送されている番組。架空の町スプリングフィールドに暮らすシンプソン一家(ホーマーと妻のマージ、子どもたちのバート、リサ、マギー)と町の人々の日常生活を通して、アメリカの中流階級(労働者階級)の文化および社会状況を風刺的に描いている。

一回で終わる単発コースとして開講されるこの授業では、『シンプソンズ』における道徳や宗教、自由意志を哲学と関連づけて研究するとのこと。「D"oh! The Simpsons Introduce Philosophy」と題されたコースは、2017年の1月14日から同月21日まで開講される。哲学に興味のある市民のために用意されたというだけあって、すでに満席になっている日もあるようだ。授業では哲学の中でも人気のあるテーマを選び、そのテーマに合った『シンプソンズ』のエピソードとキャラクターを取り上げたり、古代ギリシャの哲学者アリストテレスとホーマーを比較して議論する予定だという。

この講義を担当するジョン・ドナルドソン博士は、ホーマーはあらゆる面において非常に複雑なキャラクターだと分析。「彼はとても貪欲で、凶暴で利己的にもなり得ます。しかしながら、簡単に好きじゃないと言うことができないキャラクターなのです。彼はとても人気があります。人生の無邪気な喜びがあり、正しいことをする、誠実で家庭的な男なのです」と述べている。長年この番組のファンだという博士は、「『シンプソンズ』は大変素晴らしい芸術作品です。人生において重要なことは何かを教えてくれるでしょう」とコメントしている。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ザ・シンプソンズ』
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