大ブレイク間違いなし!『ファンタスティック・ビースト』ダン・フォグラー&アリソン・スドル直撃インタビュー

現在、大ヒット公開中の『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』。世界中で社会現象を巻き起こしたハリー・ポッターたちと同じ魔法世界で描かれる"新シリーズ"の第一作目となる本作だけあり、公開を待ち望んでいたファンだけではなく、今作から"ハリー・ポッターワールド"へ入った人からも高評価を得ている。

そんな今年一番の話題作でジェイコブ・コワルスキーを演じるダン・フォグラーと、クイニー・ゴールドスタイン役のアリソン・スドルに直撃インタビュー! 大ブレイク間違いなしの二人にオーディション時のエピソードや、撮影の苦労話などを伺った。

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――お二人ともオーディションで役を勝ち取ったと伺っています。主役のニュート・スキャマンダーを演じたエディ・レッドメインもその場に参加していたそうですね。その時に印象に残っているエピソードや思い出があれば教えて頂けませんか?

ダン:オーディションの時、僕はチャップリンのような手袋やサスペンダーといった衣装を自分で設えて臨んだんだ。継ぎ接ぎだらけの帽子をかぶっていて...。この映画のポスターのようなスマートな身なりでは全くなかったよ。エディと初めて会ったのはスクリーンテストの時だった。彼は背が高いんだよね。実はそのことを知らなくてちょっとびっくりした覚えがあるよ。でも、すごくチャーミングでこっちまで落ち着く感じ。僕としては憧れの俳優だったから、そういう気持ちを直接伝えることができて嬉しかったのと、『博士と彼女のセオリー』で彼はオスカーを受賞すると思うよ、という話もしたんだ。それに対して、すごく嬉しそうにしてくれたよ。

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アリソン:エディとのスクリーンテストは1回しかなかったんだけど、彼に会うのにすごく緊張した覚えがあるわ。一目見てなんて声を掛けていいかわからなかったもの。でも、そんなエディは「ねぇ、杖を持っているなんて信じられる?」ってまるで5才児のような感じだったの(笑)それを見て、「あぁ、この人とだったら共演できる」っていう安心感を得たのを覚えているわ。そのまま二人で杖を持って決闘ごっこみたいなのをやって遊んだの。

ティナ役(クイニ―の姉)のキャサリンとも一緒にオーディションがあって、初対面の時は二人でソファに座らされたわ。お互い自己紹介をして、すぐに芝居に入っていったの。劇中でティナは仕事がうまくいってなくて非常に落ち込んでいるっていう設定だったから、彼女をなだめるというシーンをやったわ。「誰もあなたのことをわかってないんだから、そんなことに気を落とさないでね」って、優しく声をかける芝居をしたわ。その時のキャサリンはすごく泣かせる表情をしていたから、私も心を打たれてしまって。それで、彼女の後ろに立って、三つ編みをしてあげたの。その時に姉妹の感覚というのかな? 私自身、姉妹はいないんだけど、そういう感覚を実感することができたわ。これは女優としてだけでなく、人としても特別な瞬間を味わったと思う。そのあと、キャスティング・ディレクターのフィオナ・ウェアーもプロデューサーのデヴィッド・ハイマンも涙を流しながらやってきたの。そんな一幕だったわ。

――ジェイコブとクイニーのロマンスは見ていてほっこりして、二人の演技の相性もすごくいいなと思いました。実際、お二人の相性はいかがでしたか?

ダン:彼女とはスクリーンテストでの相性もばっちりだったよ。いざセットに入ってクイニーが料理を作るシーンの芝居をはじめたんだけど、その時のアリソンの出で立ちといったら本当に綺麗で魅力的で、あっと目を見開くような美しさがあったんだよね。言葉を失ってしまうくらい美しいという感情を出すのはそんなに難しいことではなかったから。なので、僕は彼女はまるでキャロリン・モンロー(実在しないマリリン・モンローのいとこ)のようだと思ったんだよ。二人とも役を演じるのを楽しんだから、それがそのままスクリーンににじみ出ているんじゃないかな。また、今回脚本を書いた原作者のJ.K.ローリングによる部分も多いよね。愛着がわくようなキャラクターを彼女は作ってくれるから、それに助けられた部分も多かったよ。

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アリソン:ダンも言っていたように、お互いのキャラクターを演じるのがすごく楽しかったから、そういう二人が共演するとケミストリーが出てくるのは当然の流れよね。二人が出会った時のときめく感じだとか。とにかく二人とも素直なのよ。まったくシニカルなところがないの。そういった感じをうまく出すようにしたわ。あと、デヴィッド・イェーツ監督も二人が恋に落ちるちょっとした瞬間を大事にしてくれる人だったの。もちろんアクションとアドベンチャー満載の映画だけど、そういったちょっとした瞬間を演じる余裕を持たせてくれたわ。

――クイニーが料理をするシーンや、ジェイコブのアパートが壊れるシーン、魔法動物に追いかけられるシーンなど多くの場面でCGを使っていたと思いますが、想像しながら演じなければならないことが多い本作の中で大変だったエピソードを教えてください。

ダン:実は、僕は前にもCGが多く使われている『少年マイロの火星冒険記』という作品に出演したからCGで芝居をしたという経験はあるんだ。まるで舞台をやっているような感覚なんだよね。もともと自分自身、舞台出身なので遊びだとか想像力を働かせながら演技をすることがすごく好きなんだ。今回の『ファンタスティック・ビースト』についてはCGの技術がだいぶ発展してきていたよ。昔だったら全面グリーンスクリーンに印がしてあって、そこを見ながら芝居をする必要があったけど、そういうのは減ってきていて、逆にCGがこっちの視線に合わせてくれるようになってきているんだ。その分、役者としてもちょっとアドリブを加えてみたり、楽しみながら演じることもできて、シーンを自分のものにできるようになっていたよ。

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アリソン:撮影中にはパペッティア(人形つかい)たちも活躍していて、パペットを使った撮影もたくさんあったわ。「戦火の馬(舞台)」を手がけているパペッティアたちが担当してくれて、本当に生き生きとしたパペットをやってくれたわ。多少、想像力を働かせながら演技をしなきゃいけないということもあったんだけどね。例えば、杖で料理をしたシーンとかね。あのシーンを演じている時は、洗濯物を干すラックのようなものがあって、それが動いたの。「あれ?魔法を掛けちゃった?」と思って見たら、パペッティアたちが作業をしていたのよ。そういう意味でリアルだったのですごくやりやすかったわ。

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『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』は全国で大ヒット上映中。

Photo:『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』ダン・フォグラー&アリソン・スドル
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