アカデミー賞大本命マハーシャラ・アリが語る『ニュートン・ナイト/自由の旗をかかげた男』

『4400 未知からの生還者』のリチャード・タイラー役や『ハウス・オブ・カード 野望の階段』のレミー・ダントン役で知られ、『ルーク・ケイジ』や『ハンガー・ゲーム』シリーズにも出演しているマハーシャラ・アリ。新作映画『ムーンライト』ではゴールデン・グローブ賞をはじめとした数多くの賞レースを賑わせ、アカデミー賞でも本命視されている。そんな彼がオスカー俳優のマシュー・マコノヒーと共演した映画『ニュートン・ナイト/自由の旗をかかげた男』が、2017年2月4日(土)より日本公開となる。

1863年、南北戦争により二つに引き裂かれたアメリカで、ニュートン・ナイトは甥の遺体を家族に届けようと南部軍を脱走。故郷で仲間の農民たちから農作物を奪う軍と衝突し、追われる身となって湿原に身を隠した彼は、そこで出会った黒人の逃亡奴隷たちと友情を築き、黒人と白人が一つになった前代未聞の反乱軍を結成して自由のために立ち上がる...というストーリー。

マハーシャラが演じるのは、主人公ニュートン・ナイトの右腕的存在であり親友となる逃亡奴隷のモーゼス。同作で描かれた南北戦争について、マハーシャラは「普通は奴隷解放をめぐって争う北部と南部というはっきりとした対立構造しか描かれないよね。でも実際は、この作品に出てきたように南部は貧しい白人農夫が圧倒的多数を占めていた。彼らが金持ちの戦争に駆り出された事実を僕らは知らないんだよね」と、ゲイリー・ロス監督(『シービスケット』『ハンガー・ゲーム』)が10年以上の歳月をかけてリサーチを徹底的に行い歴史に封印された真実を掘り起こした同作の魅力を語った。

マハーシャラによると、オーディション時にロス監督は彼のアフリカ系アメリカ人としての意見を聞きたがったそうで、「本当に素晴らしい監督で、今すぐにでももう一度彼の作品に出たい」と絶賛するほど魅力的な仕事相手だったようだ。マシューとの共演については「4ヵ月にわたる沼地での撮影は大変だった。でも毎日エネルギッシュな彼と一緒で、とても刺激的だったよ」と回想している。

また、監督と同じくマハーシャラもリサーチをしっかり行ったそう。「モーゼスと彼を取り巻く環境を深く理解するため、本作の原作など南北戦争に関する本を読み、当時の写真や音楽もかき集めて勉強した」と振り返った。同じラストネームを持つモハメド・アリが幼い頃のヒーローでありアイドルだったというマハーシャラ。彼がオスカー像を掲げ、新たなヒーローとなる日も近いだろう。

『ニュートン・ナイト/自由の旗をかかげた男』は2017年2月4日(土)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー。(海外ドラマNAVI)

Photo:マハーシャラ・アリ(『ニュートン・ナイト/自由の旗をかかげた男』)
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