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『サウスパーク』今後はトランプ大統領をネタにせず「風刺が現実になった」

2017年2月7日 ※本ページにはアフィリエイト広告が含まれます

米Comedy Centralで放送されている過激アニメ『サウスパーク』。時事ネタを扱うことでも知られる本作だが、次のシーズンでは、米大統領に先月就任したドナルド・トランプをネタにすることはない模様だ。米Deadlineなど複数メディアが伝えた。

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クリエイターのトレイ・パーカーとマット・ストーンは先週、オーストラリアのニュース番組で受けたインタビューにて、次のように話している。

「風刺が現実になってしまったので、本当にやりにくくなっている。1カ月半前に終わった前シーズンでは、今起こっていることをネタにしようと頑張ったんだけど、現実についていくことができなかった。僕らが思いついたことより、実際に起きていることのほうが遥かに可笑しかったんだ。だからこれからは身を引いて、(政治家たちに)コメディをやらせておいて、僕らは僕らのコメディをやることにしたよ」と話すパーカー。

また、”今はコメディの黄金時代と思いますか?”という問いに、ストーンは「”ネタは豊富ですよね”と、よく言われるんだけど、本当にそうだろうか。そうは思えない。むしろ、これからはどんどん難しくなりそうだ。僕らもみんなと同じく、頭が真っ白なんだよ」と、率直に答えている。

『サウスパーク』前シーズンでは、アブない性格の小学校教師ギャリソンが大統領に出馬し、当選するまでを追うストーリーが描かれた。数々の暴言で物議をかもしたトランプの選挙運動を念頭においた展開だったが、対立候補のヒラリー・クリントンが勝利すると予想して作ったエピソードの内容を、トランプ当選の翌日に急遽変更したこともあった。

『サウスパーク』でさえも追いつけないアメリカ政治の変動。現実がコメディになってしまった今、クリエイターたちは政治の風刺に限界を感じ始めているようだ。(海外ドラマNAVI)

Photo:『サウスパーク』
Everett Collection/amanaimages

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海外ドラマNAVI編集部

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