謎のドクターが時空を駆け巡る英国の人気番組『ドクター・フー』。その本作で、今年放送されるシーズン10とクリスマス特別エピソードをもって製作総指揮を降板するスティーヴン・モファットは、降板後は、本作の脚本を書くことはもうないと話している。
『ドクター・フー』に初めて脚本家として参加して以来、「空っぽの少年」(シーズン1第9話)、「暖炉の少女」(シーズン2第4話)、「ブリンク」(シーズン3第10話)、「静寂の図書館」(シーズン4第8話)、「ドクターの日」(50周年スペシャル)、「影に捕らわれて」(シーズン9第11話)などの傑作エピソードを手掛けてきたモファット。それだけに、製作総指揮を降板した後も、脚本に参加し続けてほしいという要望が、製作陣やファンから出てもおかしくない。
しかし、英RadioTimesが伝えたところによると、モファット本人は、シーズン11から製作総指揮者となるクリス・チブナル(『ブロードチャーチ ~殺意の町~』)のもとで脚本を書く予定は、少なくとも当面はないとのこと。その理由は、新たに製作総指揮を担当する人は、番組に自分独自の印を刻みつけるべきだからと説明している。
実はモファット自身、前任者のラッセル・T・デイヴィスに、何度も脚本の執筆を依頼していたそうだが、それでも「(降板後に脚本を書かないのは)正しい事だと思う」と話しているので、脚本を続投しない気持ちはすでに固まっているようだ。
なお、モファットは『ドクター・フー』のあとは、自分の企画を立ち上げるつもりだという。また、『SHERLOCK シャーロック』で脚本を共に手掛けたマーク・ゲイティスと共に、『SHERLOCK』とは別のプロジェクトに取り掛かるとのことなので、今後の活躍も楽しみにしたい。(海外ドラマNAVI)
Photo:『ドクター・フー』
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