ニコール・キッドマン出演の『The Beguiled』、カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞!

5月17日から28日まで開催された第70回カンヌ国際映画祭で、ソフィア・コッポラ監督の『The Beguiled(原題)』が監督賞を受賞。そして第70回記念名誉賞には、同作に出演するほか、『ムーラン・ルージュ』『ビッグ・リトル・ライズ~セレブママたちの憂うつ』などでドラマや映画に引っ張りだこのニコール・キッドマンが選出された。

この『The Beguiled』は、アメリカの作家トーマス・P・カリナンの同名小説を基にした映画であり、過去にも、『アルカトラズからの脱出』『ダーティハリー』などで知られるドン・シーゲル監督とクリント・イーストウッド主演のコンビで映画化されている(『白い肌の異常な夜』)。これまでのコッポラは女性の可愛らしさを印象付けるような作品を多く残してきたが、本作は男子禁制の女学園を舞台に、負傷した男性兵を園内に入れたことから始まる、女の性への目覚め、競争心を描いたダークな作品となった。

コッポラはインタビューで「本作はシーゲル監督の作品と同じ物語を下敷きにしてるけど、新たな解釈であってリメイクではないの。女性の登場人物の視点から描いた作品よ」と注目点をアピール。そしてニコールは「本作を監督するのは女性でなければならないと思うわ。女性の本質から作り出される物語なの」とコメントした。

コッポラ11年ぶりとなる本映画祭のコンペティション部門出品に合わせ、本作で女学園の校長役を務めるニコールのほか、治療のために女学園に入ることになる負傷兵役のコリン・ファレル(『TRUE DETECTIVE/ロサンゼルス』)、キルステン・ダンスト(『FARGO/ファーゴ』)と、最近ドラマへ活躍の場を広げている顔ぶれが揃った。なお、キルステンと、共演のエル・ファニング(『マレフィセント』)はコッポラ作品経験者だ。

アカデミー賞外国語映画賞に輝いた『オール・アバウト・マイ・マザー』などで知られるスペインの名匠ペドロ・アルモドバルが審査員長を務めた今回は、最高賞パルムドールにはスウェーデンのリューベン・オストルンド監督によるユニークな展覧会を巡る不条理劇『The Square(原題)』が選ばれ、男優賞は『グラディエーター』『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』などで3度オスカーにノミネートされたホアキン・フェニックス(『You Were Never Really Here』)、女優賞は『戦場のアリア』や『イングロリアス・バスターズ』で演技力と美貌を披露しているダイアン・クルーガー(『In the Fade』)が受賞した。

『The Beguiled』は今冬公開予定。(海外ドラマNAVI)

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『The Beguiled』
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カンヌ国際映画祭レッドカーペット
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