8月11日(水・祝)に公開される、アイアンマンとの共演も話題のスパイダーマン新シリーズ『スパイダーマン:ホームカミング』。昨年の世界興行収入ナンバー1映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』でお披露目され、本作で主役としてマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に本格参戦するスパイダーマン役に抜擢されたトム・ホランドについてご紹介したい。
2015年6月、19歳の時にスパイダーマン役を射止めたトムは英国出身。アカデミー賞で3部門にノミネートされた英映画『リトル・ダンサー』の舞台版に12歳だった2008年から立つと、主人公ビリーのパフォーマンスで高い評価を浴び、映画版と舞台版で演出を手掛けたスティーヴン・ダルドリーから映画版の主演ジェイミー・ベルを彷彿とさせると言われている。このミュージカルはトニー賞をはじめ数々の栄誉に輝いた。
トムはその後、2012年の『インポッシブル』で映画デビュー。2004年に発生したスマトラ島沖地震に巻き込まれた一家の長男として、両親役のユアン・マクレガー、ナオミ・ワッツを相手に主役級の演技を披露し、「子役ながらも決して正しい道を見失わないトムは素晴らしい俳優」(ユアン)と共演者も魅了。ナショナル・ボード・オブ・レビューや批評家協会賞、スペインのゴヤ賞といった賞レースを賑わせた。以降も、ロン・ハワード監督のアクション映画『白鯨の闘い』、ゴールデン・グローブ賞を受賞した歴史ドラマ『ウルフ・ホール』などの話題作に出演。今年初めには、本年度アカデミー賞にもノミネートされた『ラビング 愛という名前のふたり』のルース・ネッガ、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のルーカス・ヘッジズらを抑えて英国アカデミー賞の新人賞を獲得している。
もともと大ファンだったというスパイダーマン役を獲得するにあたっては、マーベルへの自己PR動画で宙返りをしながら自己紹介をしたんだとか。舞台で証明済の高い身体能力も彼が評価された理由の一つだ。相手役として選考会場に立ち会い、本作で再共演を果たすアイアンマン役のロバート・ダウニー・Jrも、「オーディションはとてもすごかった。トムは素晴らしい才能の持ち主だね」と称賛している。
そんなトムは役作りも怠らず、ニューヨークの高校生であるピーター・パーカーを演じるにあたって、実際に同地の高校に新入生として潜入。「みんな、僕が誰で何をしているか知らなかったんだ。偽の名前を使って、偽の訛りで話していた。学校には3日間通ったんだけど、とても楽しかったよ」とのこと。
シリーズ最年少でスパイダーマンを演じるトムは、最近では全米の人気番組『リップシンクバトル』に出演してリアーナの「Umbrella」でダンススキルとスター性を見せつけ、「番組史上最高のパフォーマンス」(VOGUE誌)などと称賛された。そんな時の人、トムは本日6月1日にようやく21歳となったばかり。彼によれば、本作のスパイダーマンは「今まで誰も見たことがないようなスパイダーマン」でありながら、同時に共感性の高いキャラクターだという。「地球上のすべての人がピーター・パーカーと同じような経験をしている。宿題に悪戦苦闘したり、女の子と話したり、学校に遅刻したり、あるいは学校外での大きな責任を負ったり。特に子どもたちにとっては、スーパーヒーローが毎日自分たちと同じような思いをしている、というのがすごいことだと思うよ。自分だけがこんな思いをしているんじゃなくて、スーパーヒーローも同じようなことを味わっている、と思えるのはすごく心強いと思うんだ」
現代風にアレンジされたキャラクター像も気に入っているそうで、「今まで見てきた映画とは全く違って面白いよ。彼はダサくもなければクールでもない。いじめられるばかりのピーターじゃなくて、愉快な面や楽しんでいる彼も見られるよ」と話している。なお、実年齢より若い役を演じたことについては、特に違和感はなかった様子。「正直に言うと、僕は実生活で15歳みたいなものなんだ。本物の僕のほとんどは、まだ未発達さ(笑)」と明かしている。
劇中のスパイダーマン同様、まだまだ成長過程にあるトムが主演を務める『スパイダーマン:ホーム・カミング』は8月11日(水・祝)より全国ロードショー。(海外ドラマNAVI)
Photo:トム・ホランド(『スパイダーマン:ホームカミング』)
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