全米で話題沸騰の最強製作陣が仕掛けた超一級犯罪捜査エンターテインメント『SCORPION/スコーピオン』。そのシーズン2のDVDリリースに合わせて、都内にてシーズン2第1話と第2話の特別試写会が開催された。
トータルIQ700の天才チームが知力とテクノロジーを駆使して難事件に挑むドラマということで、試写会にはドラマ同様の高IQ団体として、上位2%のIQを持つ人のみが参加できる国際グループMENSA(メンサ)の日本支部、JAPAN MENSA会員である前田さん、福永さん、松永さんが参加。MENSA会員ならではの視点で、本作の魅力や、ドラマと現実のMENSA会員との相違点などについて語ってもらった。
――まずは試写会を終えて、本作の率直な感想をお願いします。
前田:今回、初めて見たんですが、一話完結の作品ということで、テンポと展開が速いので、すごくいいと思いました。英語(音声)と字幕の両方を追って見るんですけど、英語のセリフが速い上に、日常会話じゃ使わない専門的な英単語を使うので、普通の映画1本分以上の情報量がありますね。
福永:シーズン1を見ていなくても楽しめるドラマだと思いました。私も仕事ではあまり感情を出さないように意識しているので、感情を表に出さないというウォルターに共感しました。
松永:テンポが速くて日本にはないドラマだと思いました。ストーリーをロジカルに組み立てて、英語のセリフにも専門的な言葉が使われていて、ちゃんと作っているという印象を受けました。
――個性的なキャラクターたちが登場しますが、彼らの印象は?
前田:いろいろなパターンの人を織り交ぜていますよね。一人ずつのキャラクターの作り方と、役者の人種や性別とかバックグラウンドをうまく組み合わせていて、いろんな人種がいるアメリカのドラマだけあって、うまく作ってあるなと思いました。
福永:私が一番面白いと思ったのは、太めで愛嬌のあるシルヴェスターですね。彼と心理学マスターのトビーとのやり取りの中とかに、クスッと笑えるところがあるんですよね。サスペンスドラマなんですけど、そうしたギャグもあって、見ていてすごく面白かったですし、軽い気持ちで見ることができました。
松永:僕も(面白かったのは)シルヴェスターですね。必ずこういうタイプって入れるんだなーと思いました(笑) それに、トビーは心理学マスターと言いながら、実は自分の恋愛が一番うまくいっていないとかの相反するところをストーリーに盛り込んでいるのも面白いと思いました。
――エピソードに出てくるハイテクや事件のネタが現実に即しているのもこの作品の面白さの一つですが、その点をどう感じましたか?
前田:ベースとしては世界的なものに対する考え方みたいなのがやっぱりあるので、壮大というか、日本のドラマだとこのスケール感はなかなか難しいんじゃないかなと思います。スケール感というものが、1時間ドラマの中に詰まっているのが面白いですね。
福永:やっぱりアメリカじゃないとできないことですよね。アメリカは超大国ですし、世界規模で超法規的なこともやっているので、やっぱり日本では絶対に作るのは無理だなと思いました。
松永:ハイテクと昔からある技術や知識を組み合わせながら、いろいろな分野を出しているなと思いましたね。何もないところから身の回りのものでどうにかする点もいいですよね。これは無理だろうなというところも織り交ぜながらですけど(笑)
福永:ちょっと無理じゃないかなと思うところもあるよね(笑)
――感情表現が苦手な天才のウォルターと一般人のペイジによる恋愛が、うまくいかない展開にやきもきすると思いますが、皆さん的な恋愛の進め方はありますか?
前田:ストーリーの中心は、やっぱりチームとして一つの課題を解決するってことじゃないですか。だから、その時はやっぱり恋愛感情はあってはいけないんじゃないかと個人的に思いますね。私は仕事関係の方との恋愛みたいなことはやっぱりあり得ない。そうなった時には理性と論理みたいなところはオンとオフを切り替えられることが必要なんじゃないかな。仕事じゃないところだったらアリかもしれない。そこを割り切れれば仕事もうまくいくんじゃないかなと思いながら見ていました(笑) でも、このドラマは難しいことをやっているんだけど、恋愛要素が全くなしだったらクールすぎちゃう気もしますね。事件がありつつ、ウォルターとペイジは結局どうなったの?みたいな感じで行くところが、このドラマの賢さでもあるかなと思いました。
福永:僕も見ていて、論理的であるのと情熱や感動的になるのってすごいバランスを取るのが難しいなと思いましたね。僕がウォルターだったら、ペイジに好意を寄せられたら絶対にお付き合いしてしまいますね(笑)
松永:ウォルターは恋愛感情を抑えるために論理的に話しているんじゃないかって感じましたね。その点は、そうかもなと思わされました。論理的に全部やろうとする人でも、心や気持ちには勝てない時もあるみたいな。その行ったり来たりが、どうなるんだろうって気になる感じにさせてますよね。
福永:ウォルターとペイジは隠れて付き合ったらいいんじゃないのとは思ったけどね。でも、スコーピオンの中だとメンバーに盗聴されたりするから、バレちゃうか(笑)
――MENSA会員の方々も様々な分野から集まっていらっしゃるそうですが、スコーピオンのメンバーとMENSA会員の方を比べてどうですか?
前田:そんなにたくさんの会員の方とお会いしたわけではないんですけど、ウォルターみたいな感じの人は、普通に暮らしている方たちの中よりも会員に多いのかなという印象がありますね。ざっくりとした印象ですけど。私見ではありますが、何かに長けていて、集中して一気に物事を成し遂げてしまう人が多い気がします。感情がないかは分からないんですけど、自分の興味があることにすごく集中しやすい感じの人が多い印象ですね。
福永:僕もMENSAのオフ会や総会とか、いろいろなイベントに何回か出席したことがあるんですけど、僕が知っているだけでも、本当にこの4人のメンバーみたいな方がいますね。数学にすごく強いとか、コンピューターにすごく詳しいとか、心理学をやっている人、工学系をやっている人とかがたくさんいて、本当にこの主人公たちみたいです。中には、数学オリンピック出場者とか、世界ハッカー競技大会みたいな大会で上位1割ぐらいに入った凄腕のハッカーもいました。それに、記憶力のギネス記録を出した人もいて、本当にすごい人が集まっているなと思いました。
松永:ドラマのような特性を持った人はいますね。だけど、MENSAの中で、僕はスコーピオンのようにある目的を持って何かをしていることはないんですよね。個人ではドラマと似たようなことをしているかもしれないけど、みんなで集まって何かをしているという感覚はないかな。
福永:強烈な個人の集まりですよね。
松永:そうそう。僕は企業の研究所にいたこともあるんですけど、そういう研究所の人たちの方がチームとしては似ているなと思いました。
――もしあなたがスコーピオンのメンバーになったら、どのような能力でチームに貢献しますか?
前田:私の職業的な話だと、言葉を作る仕事をしているので、何か新しい言葉を作るというのはできるかもしれませんね。言語系の人がドラマの中にいないので。職業的じゃないところの話だと、これだけの個性派の頭脳の中身は理解できないんですけど、チーム内を上手くまとめるとかはできそうな気がしました。感情と理論をうまく組み合わせて、物事をうまく解決することならやれるかな。
福永:私は人とは違うアイデアを出すのが昔から得意なので、仕事の会議で問題を話し合う時も、別の視点でアイデアを出して周りを驚かすことはありますね。180度違った考えを自分なりに持っているのかなと思うので、そういう点を生かせられたらと思います。
松永:チームマネージメント的なことですね。スコーピオンの人たちに自由にやらせるけど、結果として、ちゃんと解決できるように回すみたいな感じで。こういう人たちはマネージメントしすぎちゃうといけないんですよね。適度に自由を与えて、多少は道を外れてもいいからここに行くんだよ、としてあげる方が良いと思いますよ。
■『SCORPION/スコーピオン』シーズン2 商品情報
DVD-BOX PART 1&2(各9,300円+税)発売中、DVD Vol.1~12レンタル中
発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
公式サイトはこちら
Photo:
松永さん、前田さん、福永さん
『SCORPION/スコーピオン』シーズン2
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