2011年英国ブッカー賞に輝いた、記憶と時間をめぐる小説「終わりの感覚」(ジュリアン・バーンズ著)を映画化した『ベロニカとの記憶』が、1月20日(土)よりシネスイッチ銀座、新宿武蔵野館ほかにて全国公開となる。本作に出演するミシェル・ドッカリーのインタビューが届いたのでご紹介しよう。
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本作は、出産間近の娘スージーがいる主人公トニーの元に、一通の奇妙な手紙が届いたところからスタート。初恋の女性ベロニカと40年ぶりに再会したのをきっかけに、トニーの初恋の記憶が揺らぎ出すさまが、過去と現在の姿が交錯しながら、ミステリータッチで写し出される。監督は、欧米や日本でヒットを飛ばしたインド映画『めぐり逢わせのお弁当』のリテーシュ・バトラ。
『ダウントン・アビー』のメアリー・クローリー役で知られるミシェルが今回演じたのは、主人公トニーの娘スージー。出産を間近に控え、ある事情からシングルマザーとして生きることを決意するという役柄だ。
スージーという役について、ミシェルはこう説明する。「脚本には、スージーが妊娠した理由も、その後の経緯も書かれていなかったの。パートナーのいない彼女がなぜ"その道"を選んだのか、私には想像できた。そこは、はっきりさせる必要はなかったのよ。観客のみなさんに自由に想像してほしいわ」
また、本作については「登場人物たちの平穏な日々が"冒険"に変わるの。トニーは、娘であるスージーの出産を支える。この映画は、トニーが自分を発見する旅を描いた話だと思うわ。今回この旅に出るのはすでに人生の終盤にいる人物で、彼は自分が歩いてきた道を振り返り、これまでの人生の意味を見出そうとする。でも、そこは明確な結末ではなくて、観客が想像できるようになっているのよ」と語っている。
ミシェルのほか、ジム・ブロードベント(『アイリス』)、シャーロット・ランプリング(『さざなみ』)、ハリエット・ウォルター(『LAW & ORDER:UK』)、エミリー・モーティマー(『ニュースルーム』)、マシュー・グード(『グッド・ワイフ』)などが出演。
60歳を過ぎ、一人きりで静かな引退生活を送るトニーの元に、見知らぬ弁護士から手紙が届く。それは、ある女性が日記を遺したというもので、女性は40年前に別れた恋人ベロニカの母親だった。思いもよらない奇妙な遺品から、トニーは長い間忘れていた青春時代の記憶、若くして自殺した親友、初恋の真実を、紐解いていく...。
『ベロニカとの記憶』は1月20日(土)より、シネスイッチ銀座、新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開。(海外ドラマNAVI)
Photo:『ベロニカとの記憶』
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