性差別の改善が訴えられているハリウッドを革新することができるか-。アメリカで、大手批評サイト「ロッテン・トマト」の女性版とも言える、女性の評論家だけを集めた批評サイト「CherryPicks」が年内に開設されることがわかった。英Digital Spyが報じた。
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ミランダ・ベイリーさんとレベッカ・オデスさんが起ち上げるこのサイトは、「女性の批評の声に特化した新しい冒険」。
「女性のレンズを通したレビュー、レーティング、ハイクオリティーなオリジナルコンテンツで、映画、TV、音楽などをユニークかつ女性特有のニュアンスで伝えます」と説明されている。
長年の間、エンターテイメント業界では男性批評家たちの声で牛耳られていた。今年に入り、性的に、人種的に多様なハリウッドを確立しようと業界で活躍する女性たちが「Time"s Up」を立ち上げ、活動していることが度々話題になっている。
オデスさんは「Cherry Picksの私たちの目標は、メディアに対する女性の視点を牽引するブランドになることです」とコメント。「時は来ました。男性が支配するハリウッドの文化は限界点に達しています。将来性のあるハリウッドを構築し始める時がきたのです。ジェンダーバイアスの多層的な問題を認識し、それを全ての段階で修正するのです」と、ハリウッドの意識改革を明言した。
批評サイト最大手と言われる「ロッテン・トマト」も男女差別の問題に直面している。本年度のアカデミー賞で5部門にノミネートされた『レディ・バード』は、女性批評家が100%の評価を出したが、男性批評家が否定的なレビューを出したことで台無しに。「Cherry Picks」の設立は現在のランキングサイトが抱える問題を解決する存在になってくれるかもしれない。(海外ドラマNAVI)
Photo:『レディ・バード』
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