『マーベル インヒューマンズ』海外ドラマでおなじみの3人に注目!

今月から日本でも放送が始まったMARVEL最新作『マーベル インヒューマンズ』。アメコミファンにとっては待望の映像化である同作に出演するキャストたちは海外ドラマ好きにとってはおなじみの顔が勢ぞろいしている。今回は、その中でもとりわけ活躍目覚ましい3人のキャストに注目してみよう。

セリンダ・スワン(メデューサ役)

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1984年7月11日カナダ、ウエストバンクーバー生まれ。

俳優で舞台監督の父を持ち、2005年にコメディ映画でデビューを飾った彼女は、母国カナダでキャリアをスタートさせ、2007年にヴァンパイア・ドラマ『ブラッド・タイズ』、翌年には『サイク/名探偵はサイキック?』などにゲスト出演。2006年と2010年には、『SUPERNATURAL スーパーナチュラル』にそれぞれ異なる役柄で出演していた。2009年から2010年にはDCコミックスが世界に誇るスーパーマンの前日譚『ヤング・スーパーマン』にザタンナ・ザタラ役で登場し、強烈な印象を残した。

TVドラマだけでなく、2010年には『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』や『トロン:レガシー』などの大作映画にも顔を見せるようになり、徐々に頭角を現していく。翌年の2011年からは端役だけでなく、主要キャストとしての仕事も増えて日本でも絶大な人気を誇る『プリズン・ブレイク』の正統派スピンオフ『ブレイクアウト・キング』にエリカ・リード役でレギュラー出演を果たす。賞金稼ぎのエリカは数々の刑務所に潜入し、女性キャラクターでありながら、肉体派の印象を与えるなど、2シーズンに渡り、抜群の存在感を放った。2013年からは『グレイスランド 西海岸潜入捜査ファイル』にDEA(麻薬取締局)捜査官のペイジ・アーキン役でレギュラー出演。姉御肌で主人公マイク・ウォーレン(アーロン・トヴェイト)の良き相談相手的な役割を果たした。

他には『CSI』シリーズを手掛けたダニー・キャノン製作『トゥモロー・ピープル』や『LAW & ORDER』シリーズのディック・ウルフがクリエイターを務める『シカゴ・ファイア』などで存在感あるゲストキャラクターを好演している。

『マーベル インヒューマンズ』では、インヒューマンズの王ブラックボルトの妻で、女王のメデューサを演じている。手話で夫の意思を周囲に伝え、長い赤毛の髪を自由自在に操る能力を駆使する。

ケン・レオン(カルナク役)

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1970年1月21日アメリカ、ニューヨーク生まれ。

海外ドラマを中心に大活躍中の中国系アメリカ人のケン。ニューヨーク大学で演劇を学び、1995年に俳優デビュー。1998年の『ラッシュアワー』や2004年の『ソウ』などでその姿を観たことがあるという方も多いだろう。

そんな彼がTVドラマで存在感を発揮するようになったのは、2008年に出演した『LOST』ではないだろうか。日本を初め、世界的に大ヒットを記録していたシーズン4より、霊媒師のマイルズ・ストローム役として登場。特殊な力を持った皮肉屋で、金の亡者。フラッシュサイドウェイズではソーヤー(ジョシュ・ホロウェイ)と共に皮肉屋コンビを結成するなど、魅力的なキャラクター性を発揮した印象が強い。

『LOST』で視聴者や業界人に好印象を与えたレオンは、その後も『パーソン・オブ・インタレスト』や『ゼロアワー 禁断の刻限』といった作品で物語のカギを握る重要な役柄で出演を重ねていく。

2014年からはメディカル・ドラマ『ナイトシフト 真夜中の救命医』で元軍医のトファー・ジーアを演じる。主人公TC・キャラハン(オーエン・マッケン)とはアフガニスタン従軍時代からの仲で親友同士。常に患者を第一に考え、命を救うために全力を尽くす姿を熱演して魅せた。

余談だが、ここまでのキャリアを振り返ってみると、海外ドラマ専門チャンネルAXNで放送中のドラマに数多く出演しており、一時期、彼の出演作だけで番組表が埋め尽くされたこともあった。

そんなケンが『ナイトシフト』を降板してまで挑んだ作品が『マーベル インヒューマンズ』だ。彼が演じるのは、ブラックボルトの従兄弟にして、良き相談役であるカルナク。欠点を見抜く能力を駆使して、インヒューマンズの暮らしを支える。

イヴァン・リオン(マクシマス役)

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1985年5月13日ウェールズ生まれ。

17歳の時に彼の第一言語であるウェールズ語のソープオペラ『Pobol Y Cwm』に2年間出演するも、『SHERLOCK/シャーロック』のベネディクト・カンバーバッチや『アフェア 情事の行方』のルース・ウィルソンらを輩出したことで知られるイギリス最古の演劇学校LAMDAで学ぶために降板。その後、2008年に本格的な俳優デビューを飾り、トニー賞受賞ミュージカル『Spring Awakening』に出演。同作の演技が高く評価され、ローレンス・オリヴィエ賞にノミネートされるなど、大きな注目を集める。

その後、イギリスのTVドラマ『Misfits/ミスフィッツ-俺たちエスパー!』にサイモン役で出演し、着実にキャリアを積んだイヴァンは、2013年より米HBO製作のメガヒットドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ 』にシリーズ屈指の悪役ラムジー・スノウ役(後にボルトン性を名乗る)に抜擢。冷血で無慈悲なキャラクターが多く登場する同作の中でも、比類なき冷酷さを発揮し、共演者のメイジー・ウィリアムズ(アリア・スターク役)にさえも、最も嫌いなキャラクターと言わしめるほどの衝撃を与えた。

実はイヴァンはラムジー役に抜擢される前にジョン・スノウ役のオーディションを受けていたという。結局、キット・ハリントンに同役は奪われてしまったのだが、製作のデヴィッド ・ベニオフとD・B・ワイスが彼のことをいたく気に入り、のちにキャスティングしたという逸話もある。それだけイヴァンの存在感やカリスマ性が抜群だったということだろう。

『ゲーム・オブ・スローンズ 第六章:冬の狂風』で同シリーズから退いた後は、イギリスを中心に活躍。俳優としてのキャリア以外にも、16歳の頃からThe Convictionsというバンドでリードシンガーを務めていたこともあり、2010年にはソロとしてEPをリリース。2015年にはファースト・アルバムもリリースしており、歌手としてのキャリアにも今後注目していきたいものだ。

そんなイヴァンが再び衝撃を与えようとしている。彼が『マーベル インヒューマンズ』で演じるのは、ブラックボルトの弟マクシマス。王である兄に反旗を翻そうとしている気を許せない人物で、物語の重要要素を占めるキャラクターだ。感情を爆発させた狂気的な表情に注目である。

海外ドラマで強い印象を残してきたキャストが集結する『マーベル インヒューマンズ』。ここで紹介した3人の俳優たちにぜひ注目してほしい!

(文・zash)

Photo:『マーベル インヒューマンズ』© 2017 MARVEL & ABC Studios. セリンダ・スワン©NYPW/FAMOUS ケン・レオン© NYPW/FAMOUS イヴァン・リオン©NYPW/FAMOUS