ロサンゼルスに暮らすトランスジェンダーの女性たちを全編iPhoneで撮影し、ポップに描いた『タンジェリン』で世界中を驚愕させたショーン・ベイカー監督最新作『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』。5月12日(土)より公開となる本作に出演している美男子ケイレブ・ランドリー・ジョーンズをご存知だろうか?
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本作の舞台は"世界で最もマジカルな場所"といわれるフロリダのディズニー・ワールドのすぐ外側にある安モーテル。どこか現実離れしたパステルカラーに彩られた世界で、夢に満ちた毎日を生きる幼いムーニー(ブルックリン・キンバリー・プリンス)、変えられない現実に抗う母ヘイリー(ブリア・ヴィネイト)、そして同じく社会の片隅で生きる人々の日常を、眩いほどの映像美でカラフルにそしてリアルに描き出す。
今年のアカデミー賞を騒がせた『ゲット・アウト』と『スリー・ビルボード』。この2作品に続き同じくアカデミー賞ノミネート作品『フロリダ・プロジェクト』にも出演しているケイレブは、テキサス州生まれの28歳。身長も180センチと高身長で最近では『ツイン・ピークス The Return』にも出演している。『ゲット・アウト』では主人公クリスの彼女の弟役として出演し、『スリー・ビルボード』では娘を殺された母親が警察に抗議するために広告看板を出す看板のオーナー役で出演している。
そんな注目のケイレブが本作で演じるのは、主人公の母娘が住む安モーテルの管理人ボビー(ウィレム・デフォー)の息子ジャック役。実はこの役はもともと脚本にはなかったのだが、監督がボビーの人柄をより深く描くために加えたもの。ベイカーは『アンチヴァイラル』を観たときに「彼は特別なもの持っている。そしてウィレムによく似ている」と光るものを感じていた。そしてその時から、「いつかケイレブは彼の息子役を演じるだろう」と考えていたこともあり、本作でジャック役に決定した。
劇中では、ジャックは土日に車で1時間半かけてモーテルを訪れ父ボビーの手伝いをしに来るが、父とのやりとりはどこかぎこちない様子。しまいには口論になり途中で手伝いを放棄してしまう。この映画でボビーは管理人という立場からある一定の距離を保ちながら住人たちと接しているためえ、ボビーの私生活が表れるシーンはほとんどない。しかし、ジャックの登場によって彼の私生活が垣間見え、ボビーの人物像をより捉えることができる。ボビーのバックグラウンドを描く人物としてより本作に深みを与えるキャラクターとして登場するケイレブに注目して欲しい!
『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』は5月12日(土)より新宿バルト9ほか全国ロードショー。(海外ドラマNAVI)
Photo:『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』(C)2017 Florida Project 2016, LLC.