モーガンのレギュラー登場は最後! スーパー!ドラマTV『クリミナル・マインド』シーズン11、その魅力に迫る

FBI(アメリカ連邦捜査局)に実在する行動分析課"BAU"を舞台に、全米各地でシリアル・キラーが起こす難事件を一流プロファイラーたちが捜査する犯罪捜査ドラマ『クリミナル・マインド』。本国アメリカでは、今秋から通算300話を迎えるシーズン14の放送も決定している大人気シリーズ。モーガン役のシェマー・ムーア出演のラストシーズンとなるシーズン11が、スーパー!ドラマTVにて8月13日(月)よりCSベーシック初放送となる。長年人々の心を掴んで離さない『クリマイ』の魅力を、映画・海外ドラマライターの前田かおりが分析しているのでご紹介しよう。

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数ある犯罪捜査ドラマの中でも、プロファイリングによって猟奇殺人鬼やシリアル・キラーの心理を読み解いて犯人像に迫るというスタイルを確立したのが『クリミナル・マインド』。これまでにもFBI捜査官が活躍するドラマは多数あったが、行動分析課(BAU)に所属するプロファイラー・チームにスポットライトを当てたことで差別化に成功し、今や海ドラファンの中では『クリマイ』と略して呼ばれるほどの人気ぶりだ。大ヒットの要因は、描かれる事件が多種多様なことだろう。全米を管轄とするBAUは事件が発生すると、大都会から地方の片田舎まで各地に飛ぶ。そのため、独自の慣習や歴史、自然環境なども関係し、実に事件は多岐に渡ることから、10年以上も続くシリーズなのに一つとして同じようなエピソードがない。プロデューサーの一人、エドワード・アレン・バーネロは元警察官という経歴をもっており、実際に起きた事件をヒントにすることもあるため、そのリアリティには定評がある。とくに、一番の見どころである猟奇的な犯行に走る者たちの心のダークサイドをあぶり出していく過程がこの上なくスリリングで、本格的なミステリーやサスペンスファンの心をも掴んでいる。その一方で事件発生から犯人逮捕までを一話完結でテンポよく描いているので、犯罪捜査ドラマが苦手という人でもわかりやすく、興味をそそられる展開となっている。『クリマイ』の魅力にハマったら、オープニングのテーマ曲を聞くだけで怖いもの見たさのスイッチが入ってしまうこと必至のドラマだ。

シーズン10で、ケイト(ジェニファー・ラブ・ヒューイット)が職場を離れ、またJJ(A・J・クック)が産休に入り、人手不足となったBAU。今シーズン、アイシャ・タイラーが演じる精神医学者タラ・ルイスが新メンバーとして加入する。そして、シーズン11の見どころはなんと言っても、シーズン1から出演しているデレク・モーガン役のシェマーが登場するラストシーズンだということ。本国では事前発表もないままに放送されたため、大きな反響を呼んだが、「俳優として新たな可能性に挑戦したい」と、前向きな理由でシェマー降板に至った。モーガンがBAUを去ることとなる第18話では、カーステン・ヴァングスネスが共同脚本を、マシュー・グレイ・ギュブラーが監督を務めるという、ファン泣かせの監督・脚本構成となっている。

「BAUメンバーの個性的で人間味豊かさが、グロテスクな事件を追いながらも、彼らの成長や人生の転機なども織り交ぜながら形作られているストーリーが魅力」と前田が語る、『クリミナル・マインド』シーズン11は、スーパー!ドラマTVにて8月13日(月)22:00より放送スタート。(海外ドラマNAVI)

Photo:『クリミナル・マインド』シーズン11
(C)ABC Studios