人気作に続々出演、ハリウッドで注目の東京生まれ日系女優ソノヤ・ミズノ。サクセス・ストーリーに迫る

第88回(2016年)アカデミー賞で視覚効果賞を受賞したSFサスペンス映画『エクス・マキナ』のキョウコ役で注目を集め、各映画賞を総なめにした大ヒットミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』ではエマ・ストーン演じるミアのルームメイト役で登場。9月21日(金)全世界同時配信が決定したジョナ・ヒルとエマ・ストーンが再共演するNetflixオリジナルシリーズ『マニアック』にドクター・フジタ役で出演、さらに9月28日(金)より公開される『クレイジー・リッチ!』でも堂々とした演技を披露するハリウッド女優。今世界が注目しているといっても過言ではない日系イギリス人女優ソノヤ・ミズノ。実は、彼女は元々バレリーナを目指していた過去を持っている。次々に注目作へ起用される新進気鋭の女優はどのようにキャリアの転換を図ったのか、ソノヤ本人が米The Cutなど複数のメディアの取材に答えた。

日本人の父親とアルゼンチン系イギリス人の母親を持ち、東京で生まれ、イギリスで育ったというソノヤ。子どもの頃、俳優をしている伯父に憧れ、その伯父からの勧めでダンスを始めたとのこと。「バレエダンサーになりたかったの。ドイツのドレスデンで一人暮らしをしながら現地のバレエ団で一番下っ端から始めて、本当に一生懸命取り組んでいた。そして気がついたら20歳になっていたわ」と、過去について語り始めたソノヤ。当時はやりたいと思うような舞台に立つことはできずに、徐々にバレエというものにやりがいを見いだせなくなっていったのだという。

「もうこれ以上はやれないと思った。それで、休暇をとって日本でモデルの仕事をしたの。でもスコットランドのバレエ団からオファーをいただいて、結局ダンスに戻ることになって...。しばらくグラスゴーで暮らしていたのだけど、また死ぬほど退屈な日々に戻ったわ。そしてある休日、(映画の世界に)挑戦してみて何が起こるか見てみようと思い、当時所属していたロンドンのモデル事務所に連絡をとって、演技のアドバイスをお願いしたの」

そして、ソノヤはこのモデル事務所を通して『エクス・マキナ』のオーディションを受けることとなる。当初は小さな役のためのオーディションだったそうだ。オーディションではダンスを披露することはなく、怒りの表現、椅子を投げ、床に倒れるような演技をしたという。このオーディションをきっかけに監督のアレックス・ガーランドから気に入られ、今度は大きな役のためのオーディションに参加して欲しいと声をかけられることになる。

そして、「これはやるべきことなんだって、そう何度も訪れるチャンスではないとよくわかっていた」というソノヤは、彼女の活動に理解を示してくれなかったバレエ団に退団の意思を伝えるメールを送って電話の電源を切り、退路を断って飛行機に乗りオーディションに向かい、大役を掴んだ。「その時私はすでに26歳で、何も成し遂げていない気がしていた。周りにいる人はその年で俳優業にチャレンジするのは遅すぎると言った。みんなと同じように私も人生にもがき苦しんでいたわ」

確固たる思いで女優の世界に足を踏み出したソノヤだが、アジア系はまだまだチャンスを掴みにくいのが現実。『エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY』のルーシー・リューに憧れているという彼女も、当初は欧州人のように振る舞うべきなのか迷っていたというが、難しいことではあっても「自分は自分」という信念で仕事をしたいと考えているという。(海外ドラマNAVI)

Photo:ソノヤ・ミズノ
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